二人の藤娘が、トコトコトコトコトコ…。

シネマ歌舞伎「二人藤娘・日本振袖始」を
先日、再び、観に行って参りました。

映画を観ながら、お気に入りポイントをメモしておこうと
暗闇の中、ノートに書きなぐっていたのですが
あとになって見てみたら、文字の上に文字が重なっていて
しかも細い蛇がニョロニョロとはっているような文字で
まったくもって判読不能でした。チャンチャン。

でも、お気に入りポイントは、はっきりと思い出せます。
ので、ちょっと、書きます。

まず冒頭、玉三郎さんが和服姿で、2つの演目について
解説をしてくださるんです。まったく予想していなかったので、
おーっ、素の玉さんーだぁー、と、いきなり嬉しいのです。
稲田姫の振袖のルーツ(よって日本振袖始)とか、
近松門左衛門が書いた戯曲であることや、振付された方について
いろんなことをお話しになるのですが、この時の玉さんの口調は
はっきり、くっきり、きっぱり、滑舌よく、よくも、まあ、止まったり、とちったり、
しないもんだなぁーと感心しちゃいました。えー、とか、あーとかも言わないのです。
台詞を覚えるように、こういう解説も覚えるのでしょうか。
何回もやり直したのでしょうかね(おいおい)。
これを、一回で決めるのは、至難の業だと思いました。

そして、「二人藤娘」。幕が開く前の、お二人の様子が映し出されて
始まる前の、準備する時間を感じることができるのです。
玉三郎さん以外の方のお化粧するところを見るのは初めてだったので
やっぱり、人によってやり方が違うものなのだな、と感覚的に感じました。

玉三郎さんが、藤娘の笠の紐を、口の下でキュッと結ぶとき、口をキュイッと
上に動かすのですけど、そういうシーンにいちいち反応しちゃうのです。
二人で、「さ、いきましょう」って感じに、こちょこちょっと言葉を交わした後、
いざ、舞台の上の藤娘たちのシーンに切り替わるのです。
この切り替えのタイミングがとても心地よくて、いっきに舞台に心が飛びました。
踊っている姿からは、ただただ色と香りとほろ酔い気分が感じられて。
玉さん藤娘がほろ酔いになると、隣で、七さん藤娘が、ふふふ、酔ったのね、という
表情になっていて、あ、舞台の時は、見ていなかったなあーと。
逆に、七さん藤娘が乱れると、玉さん藤娘が、「ほらほら、なにやってんの」
みたいな表情になって、こういうやりとりが、楽しいですね。
「いとーしーとー、書いてーふじーのーはーなー」の時の
すすスーッと下に降ろす手振りが大好きなのです。ここ、いいなーっと惚れ惚れ。
最後に、花道から、揚幕に引っこんでくるときを、よくぞ撮影してくださいましたです!
とってーもおもしろく拝見しました。いつも客席から見送って、おしまいなので
逆のアングルで受け入れ態勢で観ることは不可能なので
シネマ歌舞伎でしか拝見できない姿ですよね。
あー、こんな風に、引っこんでくるんだぁ、ってドキドキしながら眺めました。
この場面を、引っこみクィーンの玉さんのいろんな演目で拝見したいと思ってしまいました。
巴御前だったら、加賀見山の尾上だったら、鏡獅子の弥生だったら。。。
もう、妄想満開で、どれもこれもこっちから、観たくなっちゃいました。
ここだけの、シネマ歌舞伎「花道引っこみ大全集」バージョンがあったらいいな。うほほ。

引っこんでから、二人の藤娘が楽屋に向かって
トコトコトコトコトコトコ……って歩いていく後ろ姿は、
すでに藤娘ではないのですが、かといって、玉三郎さんでも七之助さんでもなく
その狭間の、男でも女でもない、トコトコトコトコ…なんだな、と
とっても、貴重なものを見せていただけたように思いました。
傍らに、衣裳箱が積んで置いてあるのが見えて、それもまた良くて。
あそこでお着替えをされているのかな、とか、舞台裏を見せていただけた
今回のシネマ歌舞伎は、いろいろ想像して、すごく新鮮でした。

舞台映像と、前後のドキュメンタリーをつなげて見せてくださった
玉三郎さんのアイデアに、座布団(エアウィーヴのね)500枚です。
あっと言う間に終わってしまって、お名残惜しかったです。

「日本振袖始」も、迫力満点!素晴らしかったです。
長くなっちゃうので、また、あらためて書きますね。

玉さんの舞台がないときは、よりシネマ歌舞伎が生きますね!
映像で拝見できて、命が舞い上がりました(バラーレ現象)。

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観タヒナ♡

桔梗さん。

名案ですっっ!!!!!!
エアウィーヴクッション1000枚!!!!!!

シネマ歌舞伎で玉三郎さんの「花道引っこみ大全集」、ぜひぜひ観たいです!!!
いっそのこと映画「ニューシネマパラダイス」の名ラストシーンみたいに。(恩師アルフレッドが繋ぎ合わせた数え切れないほどの「キスシーン」フィルムを主人公トトがスクリーンで観る!というシーンです)

玉さま、アルフレッドになったつもりで作成してもらえないかな。

実現したら、サルヴァトーレ(トト)みたいに泣いちゃう💦

1000枚!

はむぴょんさん

観たいでしょ!
観たいですよね!

はいはい、わかります!
映画「ニューシネマパラダイス」のあのシーンですね。
うるうるしちゃいます。
玉さんの花道ひっこみシーンが
次々と繋がって見られたら、おもしろいし
泣けてきちゃうだろうな。
花道のひっこみには、ドラマがあって
主人公(玉さん)の思いというか、
その演目のエキスが凝縮されてる感じがします。
想像しただけで鳥肌が立っちゃいます。ボツボツ。

玉さんに編集していただくっきゃないですね。


トコトコトコ

桔梗さん
二人の藤娘がトコトコトコ、あのシーン忘れられません。
それで、今日が最終上映日、今から行ってきまーす。
たぶん、自宅から1時間半で行ける劇場での上映はもう無いかな、、。

岩長姫のあの悲しみの表情、シネマ歌舞伎で初めて観ることができました。
劇場では遠くからの観劇でしたので、岩長姫の全身で表現される悲しみを観てきました。
岩長姫の悲しみの表情、一生忘れられないと思います。
シネマ歌舞伎のおかげです。
今日、また観てきます。3度目です。
あっそうそう、映画館で玉さまを見ながらハンカチで涙を拭っているご婦人が、私の他にもいらっしゃいました。
玉さまを観ていると泣けてくる方は多いのですね。

一生もの

文月さん

今日、シネマ歌舞伎三回目、いかがでしたか!
上映延長になって喜んでいたら
あっと言う間に千穐楽になっちゃいましたね。
いいなぁー今日、いらして。
また感動の涙を流されたことでしょうね。

遠くからでも、岩長姫の悲しみが感じられますよね。
映画を観て気づいたのですが、妻菊さんは変身する前は
高い女性の声音ですが(頼三さんに言い寄るからね)
岩長姫は、スッポンから登場した時から
低い、呻きのような、地獄の底から出てるような声
なんですよね。そういう所も、岩永姫さんの哀しみが感じられて
ク―ッ、って、なっちゃいます。

玉三郎さんの芸に対する一途さが、
たくさんの人々の涙をほとばしらせるのですね。
私も毎回、涙ちょちょぎれてます。ク―ッって。

二人の藤娘のトコトコトコは、大好きです。
忘れられないシーンですよね。
あー、また観たくなってきました。
月イチ歌舞伎でまたやってくれるかな。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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