八千代座の「口上」

玉三郎さんの八千代座公演では、今回も
「口上」で、お出迎えしてくださいました。
笛の音と、トン、トトンという太鼓が聞こえてくると
はじまるよ、はじまるよ~っと、ワクワクは頂点に。
すぐ目の前に、お辞儀をしていらっしゃる玉三郎さんが。
あ~、また八千代座にやって来たんだなぁ、と
しょっぱなから胸がいっぱいになりました。

玉三郎さんは、東へ西へ、会場中に顔を向けてくださりながら
軽やかに、和やかに、ユーモアを散りばめながら、お話しされました。
「三年ぶりに八千代座で皆様にお目にかかれるのが嬉しい」とのお言葉に
「わたしも嬉しくて嬉しくて」と、いちいち心の中で応答しちゃったりして。

「八千代座に通い始めて25年めになります」とのお言葉に、場内大拍手。
「地唄は声を出さないので「口上」を始めたところ、皆様に好評で、
近くでお話しできるので親しみがわいてくる」とおっしゃり
本当に「口上」は玉三郎さんを身近に感じる貴重な時空間です!
毎回、毎回、楽しみでなりません。ニコッと笑顔でお話しされて
お化粧はしているものの、素顔の玉三郎さんを感じました。

天井のことをお話しされたのですが、そのマが絶妙で。
「この。。派手。。。。。な。。。。天井」とおっしゃって(笑)。
初めていらした時は天井もベニヤ板状態で、華やかな絵はなかったのだそうです。
そのため、改装後は、踊りながら、派手な天井を見ると、ちょっと違和感があったそうです。
でも、「13年たったら、もうなじんできた」とのお言葉に、爆笑でした。
「上村松園先生の絵をもとにした広告などあって面白い」とおっしゃるように
ひとつひとつの絵にいろんな発見のある楽しい天井です。

「芸術新潮」の玉三郎さんの特集記事が刷り上がって初めて、
「坂東玉三郎襲名五十年」ということを知ったそうです(笑)
20数年前に、3年間かけて26演目を映像に残された時に
『鉤簾 の戸(こすのと)』も舞われて、しばらく上演していなかったそうですが
2年前から舞われて、八千代座では初めてのお披露目です、と。
「鐘ケ岬」は、玉三郎を襲名する前、坂東喜の字の時に初めて舞われたのだそうです。
その際、記念撮影をした時のことを鮮やかに覚えている、とおっしゃっていました。
あ~拝見したかったですねぇ~喜の字さんの「鐘ケ岬」。こちらは映像はないかな。

「大改修の後、床暖房も完備されていますが、
昔は「ホカロン」で暖をとっていた」とおっしゃって、この「ホカロン」の一言が
私のツボに入っちゃって、その可愛い発音が耳に残っています

締めのお言葉で、「昔のことがわからないから夢を見て、探索の旅をして、その夢に向かって
練習をして、毎日進んでいることが古典なのではないか」とおっしゃいました。
私は、玉三郎さんが見せてくださる日本の昔に、果てしないロマンを感じます。
日本の未来に夢を抱けないから余計に、です。数百年も前の大いなる夢を、
あんなにも美しく細やかに感じさせてくださる玉三郎さんの舞い。凄いなぁ。
今回もまた時空を超えて、夢を見させていただきました

玉三郎さんの「口上」は、自然と心がほぐれて、笑みがこみ上げてきます。
春の朝、縁側で日向ぼっこしているみたいに、ぽかぽかして爽やかな気分になりました。
12月大歌舞伎でも、玉さんの「口上」があると、いいなぁー(それは無理でしょー)

八千代座見学ツアーに参加して、派手な天井を激写
中央にあるシャンデリアはガス灯だったのだそうです。重さ60㌔。

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ホカロン!

ホカロン! わたしの聞いた日の口上にはなかったような。2日のご発言なんでしょうかね。受けたでしょうね。客席に広がる笑い声と、ほほえむ玉三郎さんが想像できます。臨場感あふれるレポートありがとうございました。

口上のおわりに、いつも、「歌舞伎を、そしてわたくしも、ご贔屓ご鞭撻のほど」とおっしゃいますが、今回は、「歌舞伎座も」とおっしゃったのが耳に残りました。

パンフレットの寺尾博和さんのインタビュー記事に「自分自身、役者としてやることも限られてきたし、いよいよ歌舞伎座を充実させなければという思いが強いです。それはとても大きな役目だと思っています」とあります。
ここのところ、歌舞伎座ご出演が続いている背景には、そういう心境があるのですね。

来年お正月公演は、わたし的には、「金閣寺」の雪姫、「一本刀土俵入」のお蔦、「番町皿屋敷」のお菊など、見てみたかったなあと思いますが、「一本刀土俵入」は、「演劇界」の勘三郎さん追悼文で、想い出深い演目のひとつにあげられているので、もう演じられることはないんだろうと覚悟が決まりました。あれを見たい、これも見たいなどと思ってすみません、ってとこです。
妻菊の蜘蛛の糸投げ、巴御前のしーばーらーくーも楽しみですから。
それと、猿之助さんの「黒塚」も。

千穐楽の口上で。

京にんじんさん

そうです、2日の口上で「ホカロン」!
でも、ちょっと小さい声で真面目におっしゃったので
受けるということはなくて(笑)、
私は、心の中でこっそりと受けておりました。
玉三郎さんの発音は、マカロンのようにフランス風で
誠にけっこうな「ホカロン」でした。

そうです、「歌舞伎座」をよろしく、とおっしゃっていました。
何だか嬉しかったですね。歌舞伎座を盛り上げたい、と思いました。
杮落しが終わって、これからが大変な時期と、
おっしゃっていましたから、気合い充分ですね。
後輩の皆さんのご指導や、新作の創造や、そして
玉三郎さんご自身の芸道邁進などなど、
目が離せません。目を離したくない、ですね。

勘三郎さんへの追悼文を読んで、
勘三郎さんがいないともう演じられない舞台がある、
とあって悲しく切ない思いですが、でも、最後には
玉三郎さんの力強いお言葉もあってホッとして救われました。

>妻菊の蜘蛛の糸投げ、巴御前のしーばーらーくーも楽しみですから。

ほんとにね。師走にお正月に、続けて歌舞伎座にご出演いただけて
こんなに楽しみなことはありません。
歌舞伎座エイエイオー。

「口上」

心穏やかになる口上ですよね~
何回でもお聞きしたいものです。
素の玉三郎さんの貴重なお言葉ですからね♡

師走とお正月の歌舞伎座に連続のご出演!!
ほんと嬉しいですね♪

体調には気をつけないとですよね。

気をつけましょう

あんずさん

口上にも、いろんな種類があるのだな、と思います。
いわゆる襲名公演の口上では、格式最優先だし短いし
そうそう和やかにもなっていられないかと思いますが、
八千代座での玉三郎さんの口上は、特別ですよね。
あの空間で、あの近さで、ひとこと、ひとことが肉声って感じで
ふつうの劇場での口上にはない、温か味、人間味がありますね。

寒い季節の連続公演は、大変ですね~。玉三郎さんがね。
喉の調子とか風邪ひかないようにするのに
気を使われるのでしょうね。生身ですもんね。
自分だったら、考えただけで緊張しちゃいます。
観に行く方も、万全の態勢で行かないとですね。
お風邪を移さないようにしないとですね。

私は、八千代座に行く前の日に
インフルエンザを打ちました。
行く前か後か、相当、悩んだんですけど
遠征中も、かなり腕が重くなって、痛くて、
行ったあとにすればよかった、って後悔しました。
けっこう、きますよね、アレ。

このまま寒くなるのかな。
あんまり寒くなってほしくないですね。

うけました(^-^)

口上でさりげなくされたという「ホカロン」のお話、大いにうけました
(^-^)

11、12月の玉さまカレンダーの前でコメントを拝見したため、
お孝さんがホカロンで暖をとられる姿を想像してしまい…
むふ。^ ^

あははは

はむぴょんさん

PCの前に、お孝さんがいらっしゃるのですね。
お孝さんとホカロン、想像すると楽しい。

玉三郎さんの言い方も、何だか可愛かったんですよ。
ホカロンという言葉も、新鮮だったりして。

お孝さんが持ってるとすると
熊も、ホカロン持ってるのかな。
あんな毛皮があるのにね。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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