「夜半の鐘」

26日は、午後6時からの「萩岡松韻りさいたる」へ。

お琴、三弦、胡弓、笛、小鼓、尺八、中国古箏、ヴァイオリン。
多彩な音色によって紡ぎだされる古の物語が、情景となって浮かび
(「連理の枝」では、やはり玉三郎さんの楊貴妃が)
遥か彼方の時を旅して参りました。

演奏も去ることながら、唄がとても素晴らしくて。

玉三郎さんが踊られた「夜半の鐘」では、
大好きな「黒髪」が折り込まれていて全曲、聴くことができました。

幕が開くと、淡い刈安色の屏風が少し重なって左右に。
蝋燭の灯りがゆらめいて、あの屏風の影には、
美しい女がいるに違いない、と思えました。

さんざめく、赤き灯火川面にゆれて~

しばしの唄の後、屏風の間から現れたのは、儚くて淋しげな遊女。
日本画からスッと出てきたような端整な佇まいに
冒頭から、別世界へ誘われました

和楽でも紹介されている「稲舟」のお着物と帯、立兵庫。
玉三郎さんのこのお姿をライブで拝見するのは私は初めてかもしれません。
お着物と帯の色や柄が、本当に素敵。間近で見られて感激しました。

独り寝を思わせるしどけない襟元やだらんとした帯、緩やかな動き、
懐紙を片手に舞う姿、その眼差しの、色っぽさといったら。

帯に白い筒状のものが差してあり、何かな、と見ていたら
サッ、ひらり~と、鮮やかな手さばきで紙が開いて、それは恋文でした。
筆文字が透けて見えて、そこに男の存在がスッと浮かびあがるのですね。
うぉ~ん、なんという日本の情緒。

黒髪の むすぼれたる 思ひをば とけてねた夜の 枕こそ 
ひとり寝る夜の 仇枕 袖はかたしく つまじゃといふて 
ぐちな女子の心としらず しんと(ゴーン)ふけたる 鐘のこえ(ゴーン) 
ゆうべのゆめの けささめて ゆかし 懐かし やるせなや 
積もるとしらで つもる白雪(ゴーン)

鐘の音が響き、はらはらと小雪が舞って
泣きたくなるような女心が、しんしんと伝わって参りました。

玉三郎さんのDVD舞踊集には、「鷺娘」や「道成寺」のほか
「黒髪」や「稲舟」など、いろいろな演目が収められていますが
ぜひ、この舞踊集をシネマ歌舞伎で上映していただけたらなーと思っています。

「映画館でも上映できるようにフィルムで撮影した」と、玉三郎さんが撮影当時、
おっしゃっていましたが、全国の映画館で上映されたら素晴らしいですね。
なかなか生の玉三郎さんを観に行けない方も多いと思うので、ここはひとつ
「日本国宝・坂東玉三郎スペシャル〈舞踊〉」と題して、
松竹さんにぜひともお願いしたいです。




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稲舟・・・

うっとり・・・・
ひたすら、うっとり・・・・・・

ねえ~

うっとりの段じゃー
ございませんね
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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