福田尚武さんの「坂東玉三郎写真展」へ!

ただ今、豊島区制80年記念として池袋と大塚で開催中の
「坂東玉三郎写真展」に行って参りました。

長年にわたり歌舞伎の舞台写真を撮り続けていらっしゃる
写真家・福田尚武さんによる玉三郎さんの写真展です。

会場に行くと、福田さんご本人がいらっしゃいました。

写真について、いつ、どこで、どんな風に撮影したものか、など
ひとつひとつ丁寧に解説をしてくださり、さらに、
福田さんと玉三郎さんのとても興味深いエピソードを、お話ししてくださったんです。

うー、これをみなさんにもお伝えしたい!と思い、ご相談いたしましたら
福田さんはとても気さくな方で「どうぞどうぞ、何でも質問してください、
書いてくだすっていいですよー」と快諾してくださいました。
福田さん、どうもありがとうございます!
何回かに分けて、ご紹介させていただきます

〈その1〉
「僕を目覚めさせてくれた玉三郎さんの言葉」


Q. 福田さんの写真について、玉三郎さんがおっしゃっることはありますか。

僕を変えてくれた、目覚めさせてくれたひとことなんですけども
玉三郎さんが「あなたの写真には、動きがありますね」って、言ってくれたんですよ。

それでね、僕ね、えっ、って思ったんです。僕ね自分では玉三郎さんの写真を
撮っているけども動きがあるとは自分では感じてなかったんですね。

もともと僕は、動きを撮るのが好きなカメラマンだったんです。
芸事全部好きで、たまたま機会があって、17代目勘三郎さんと会ったときに、
写真を撮ってくれないかなんて話になったもんですから、その時から、専門的に
撮るようになったんですけどもね。立ち役しか頭にないんです、立ち役はものすごく
動きがあるからゴロゴロゴロゴロいくらでも題材がころがってるんです。
だから、玉三郎さんを撮る前は、女形を写真に撮ることには興味が無かったんです。
まるっきり、ゼロパーセントです。動きがなくて、面白い写真が
撮れないだろうと思ってたんです。でも、玉三郎さんから、
あなたの写真には動きがありますねってことを言われたもんですから。

Q. それは、いつ頃ですか?

35年くらい前ですね、写真を撮り始めた頃です。
あ、そうなのか、そう思ってくれている人がいるんだ、と思って、女形でも動きがあるのか、
じゃあ、女形をもうちょっと力を入れて撮ろうということになって、
それで撮りだしたら、だんだん女形ってものがわかってきて。

それであの「滝の白糸」の写真ありますよね。(南池袋に展示中です)
あの写真を撮りました時に玉三郎さんに持ってったら、これがいいっておっしゃったんですよ。
そんときに、あ、後ろ向きのものにOKをくれたということは、玉三郎さんは、
どの角度から撮っても、絵になるのではないかってそう思い出しだんですよ。

それまでは玉三郎さんの美しいところはどこかな、と思って、ここにある藤娘のように、
正面からばっかし考えていたんです。もし普通のお客さんにね、どれが一番美しいって思う?
って言ったら、まず、ほとんどの方はこれだって言うと思うんですよね。
わかりやすいしね、キレイだし。僕も、きれいだと思ってましたから。
その美というものを一般的に考えて追究しちゃったんですね。
でも、僕は、あの「滝の白糸」にOKが出た瞬間、これは玉三郎さんは、
もしかしたらなんでもいける人じゃないかな、と思って。

Q.玉三郎さんが考える「美」は一般的ではなかったわけですね。

そうなんです。それで僕はためしにですね、その時から、
たとえば、正面から撮ったり、上手から撮ったり、下手から撮ったり、上から撮ったり、
裏から撮ったりとか、そうやって撮って持ってってみたんですよ。
そしたら、どっさりOKが出たんですねー(笑)

玉三郎さんはなんでもありの人だと感じたので、その瞬間に。
あの「滝の白糸」の写真も、僕を目覚めさせてくれたんですよ。

Q. 写真の方向性というか?

そう方向性を決めてくれたような写真なんです。
舞台写真も、ふつうの人が生活してるのと同じようにどっから撮っても絵になるんだな、
というそれを自分なりに悟ったわけなんですよね。
今もそうですが、勝手気ままに、撮らしてもらってますね。
かえってその方がいいんじゃないかな、と最近では思ってますけどね。

僕は、ほんとに玉三郎さんがいたから、自分の写真の世界が広がったんですね。
この人がいなかったら、今ごろ、こういう写真展ができなかったです。
というのは、おそらく、藤娘みたいな写真ばっかり撮っていたかもしれなかったです。



歯切れよく次々といろんな話しをしてくださる福田さん。
カメラマンの方を撮影するなんて、手が震えてブルブル(失礼しましたー)
20121021+013_convert_20121022165007.jpg

会期中は、福田さんが、どちらかの会場にいらっしゃるそうです。
ぜひ、みなさん見にきてください!とおっしゃっていました。
玉三郎さんの瞬間をとらえた数々の写真をパネルで拝見するのは醍醐味です。

「坂東玉三郎写真展」の詳細はこちらです。
http://banbanzai777.blog76.fc2.com/blog-entry-604.html

会場の地図です。各会場で、ちがう写真が25点ずつ展示されています。入場無料。
tizu+005_convert_20121022163254.jpg

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ありがとうございます!

桔梗さん、おはようございます。

貴重なレポートをありがとうございます!
見に行けない私にとって、福田さんとのお話、とても興味深く読ませて頂きました。やはり玉三郎さんは人の感性をもいや人生をも良い方向にゆるがせてくれる素晴らしい方なのだなぁと、嬉しくなり、、、涙が出てきました。。。

それにしても、福田さんのお写真、とっても素敵ですね☆

よかった♪

TOMOさん

そう言っていただけて嬉しいです。
福田さんはとても親切な方で、こちらが一言聞いただけで
たくさん返してくださって、いいお話をたっぷりと
聞かせていただきました。

玉三郎さんは、一言でズバッと核心をついて
素敵なことをおっしゃいますよね。

福田さんがその言葉を深くキャッチされたところも
これまたスゴイと思うのです。
出会うべくして出会われたのですよね。

福田さんの撮影された舞台の空気感というのか
うまく言えないのですが、温かみというのか
好きなんですよね。写真集の中で気に入っていた
「雪」の写真もあり、感激しました。

玉三郎さんは、鏡獅子のぴょんと飛んでいる瞬間の写真と
アマテラスのあの南座でオークションに出ていた写真が
とてもお気に入りだそうです。
あのアマテラスの写真、欲しかったんですけどねー。
お財布がウンと言ってくれなくて、泣く泣くあきらめて。
今、南大塚の方に展示されているそうなので
今度はそっちに見に行って来ようと思います。

また福田さんのお話とともに
ご報告いたしますね。

ご存知ですよね~

こんにちは。

今日新聞見てたら・・・
’沖縄の「組踊」に玉三郎さん主演、来年3月’
という見出しがありましたよ!

中世の琉球王朝が舞台らしいですが、
きっとその装束なんかもお似合いになるでしょうね。

東京の国立劇場でも公演あるので、
また楽しみが増えたのでは?

コメント取り消してください!

しまった!!!

10月14日の記事で、すでに紹介されてましたね。

見落としてしまいました。

ごめんなさい、お許しを m(__)m

いい笑顔

充実のレポートですね。すごい。
福田さんの写真もとてもいい笑顔です。

女形には興味がなかった、というお話は意外でおもしろかったですね。これはどこそこで、いつ撮って、など、一枚一枚、説明をしていただいたのがとても興味深かったです。
楽日に桔梗さんとご一緒したおかげで、スペシャルトークつきで、この写真展を楽しむことができました。
どうもありがとうございました。

南大塚のほうの取材もどうぞよろしく!

ありがとうございます!

まつよいぐささん

新聞にも出ていましたかー
知りませんでした。

昨日、記者会見があったそうで
そのニュース映像がありました。

こちらです。
http://news24.jp/entertainment/news/1625138.html

組踊りの中に自分が入れるなら入ってやってみたい、という
玉三郎さんの好奇心と探究心が素晴らしいですね。
頂点を超えて、さらなる頂点へ、そのまた頂点へ。
ゴールはないですね。凄いですねー。

はい、また楽しみが増えました!
やめられまへん。

まつよいぐささんも、金丸座にいらっしゃるんですよね。
まずは、高松へ~ですね。こちらも楽しみですね。

ほんとに

京にんじんさん

とても有意義なひとときでしたね。
福田さんと、あんなにおしゃべりしていただけるなんて
テンション一気に上がっちゃいました。

お話すればするほど、写真への理解が深まりますね。

玉三郎さんの考え方にも触れることができて
より写真の一瞬、一瞬を楽しませていただきました。

南池袋で伺ったお話がまだ沢山ありますので
まずはそちらからご紹介しますね。

南大塚へも来週、行ってみたいと思います。
福田さんまたいらしたらいいなー。なんて。

池袋と大塚

今週末、上京するので、時間があればどちらかに行ってみたいと思いますが、豊島区は全くのテリトリー外で、右も左もわかりません。そんな人間が行くのなら、どちらのほうが行きやすいでしょうか。よろしくお願いいたします。

よしおかさん。

お久しぶりです。

連日玉様話で盛り上がっていますね~♪♪

今お江戸滞在中でして、ふるあめりか中日に最前列で拝見したのですが、とても素晴らしかったです!!

ところで、もうご存じかもしれませんが、現在渋谷の「シアターイメージフォーラム」にて染司よしおかさんのドキュメンタリー映画「紫」が上映されているそうです。
http://www.art-true.com/purple/index.html

26日(土)にはトークショー、27日(日)には舞台挨拶もあるそうですよ。

いいなぁ・・・・・

東京にお住いの桔梗さん。
う、う、う、うらめしい~・・・じゃなくて、羨ましい。^^
南大塚も南池袋も一足、二足、三足、四足。
こういう時に都会人になりたい!と思うのですわ。(笑)

3月は国立?あそこなら行かれるかな?



どっちがいいでしょうか。

おとらさん

写真展の会場について説明しますと
おとらさんが、どこからいらっしゃるかによっても
どっちがいいか変わってくるとは思いますが

南池袋会場の方は、最寄駅は、
東京メトロ副都心線の「雑司ヶ谷(ぞうしがや)」駅か
都電荒川線の「鬼子母神前」駅です。
都電より地下鉄の方がアクセスがいいと思うので
副都心線「雑司ヶ谷」駅をおすすめします。
こちらは一番出口に出て地上に出たら
都電荒川線(すぐ見えます)の踏切を渡ってまっすぐ
歩いていくと両側に東京音大があり、右手の音大の角を右に曲がったら
すぐ左手に「区民ひろば南池袋」があります。歩いて5,6分でしょうかね。

大塚の方は、JR大塚駅なので、こちらの方が
わかりやすいっちゃわかりやすいかも。
山手線の上野池袋方面(北上する方)に乗ります。
東京駅からだと11個めが大塚駅です。
大塚駅の南口に出て大きな通りをそのまま進むと左手に
「区民ひろば南大塚」がありますね。
私もまだ行ったことないですが、こちらの方が
駅からの道は簡単だと思います。

東京メトロの路線図です。下の方に副都心線があります。
http://www.tokyometro.jp/station/index02.html
JR山手線の路線図です。
http://www.navitime.co.jp/railroad/00000141/%E5%B1%B1%E6%89%8B%E7%B7%9A



中日!

すこっぺさん

中日ってことは9日でしたっけ。
私も二列目におりましたよー。
すぐ前にいらしたのかな。ニアミスですね。

染司よしおかさん情報、ありがとうございます。
知りませんでした。「紫」というタイトルが
イメージをかきたてますですね。
トークショーと舞台挨拶ですか、すごーい。

映画を見てみたいです。

うらめしやー

まるこさん

福田さんの写真展はとてもアットホームな会場で
玉さんと福田さんというビッグなお二人が
区民ひろばで写真を展示されるというところに
また意味があっていいなあ、と思って
しみじみしております。しみじみしみじみe-266

3月は国立へ行きましょう!3連チャンでe-349

おとらさんへ追伸です。

今、篠山紀信さんも、「写真力」という
写真展をやっていらしてこちらにも玉三郎さんの写真が
あるようなので、こっちも併せてご覧になるのもいいかもです。

こちらは新宿駅から京王線でひとつめの「初台」駅からすぐです。

http://www.operacity.jp/ag/exh145/

実は、区民ぷらざ南池袋へ行くとき
私は地図もろくに見ないで家を出て
池袋駅からだいたいの方向へ歩き始めわからなくなり
交番のおまわりさんに聞いて雑司ヶ谷駅へ辿り着き
そこで待っていてくださった京にんじんさんに会えたおかげで
やっとこさ会場にたどり着きました。
きっと、おとらさんの方がすぐに着くと思われます。

有難うございます

桔梗さん、ご丁寧に有難うございます。

金曜に来て土曜に帰るので、帰りのお買い物のことを考えて東銀座に宿をとりました。路線情報で調べたら、丸の内線で行けば、新宿3丁目駅で乗り換えて行けるみたいです。一度「都電」というのにも乗ってみたいかも、とも思いますが、変なことをして帰れなくなっても困るので、おそらくオーソドックスにメトロになると思います。

篠山紀信さんの写真展情報も有難うございました。行けるかなぁ・・・。

都電もね

おとらさん

かなりお忙しいですね。
都電も風情があって乗りたいですよね。
私も乗ってみたいです。
都電の鬼子母神駅は会場に近いので乗り換えさえ間違えなければ
いいかもしれません。
でもこの乗り換えが曲者か。。。

一泊ですし、どうかご無理のないように
なさってください。

篠山さんの方は当分やってるようなので
焦らなくてもいいかもですね。玉さんのも少ないし。

お気をつけていらしてくださいね。

カメラマンさん

初めて福田さんの名前を知りましたが
本物に勇気を持って話し掛けられたり写真のことについて話をお聞きすることが出来ると思いました。
私は有名人などに声を掛けると緊張してしまいます。
話せたとしても「いつもテレビや雑誌などで拝見してます」。の一言くらいですね。

本物!

葵どんさん

福田さんとお話していて
やはりその道を究めていらっしゃる方は
人間が大きいんだなあ、って思いました。

初対面の私に、気を使ってくださって
玉三郎さんのことをいろいろ話してくださって
楽しませてくださって、スゴイなあ~と。

お人柄に触れて、ますます、なぜ福田さんの
写真が素敵だと思うのか、その謎も解けてきました。

だから葵どんさんが、一言何かを聞かれたら
福田さんは同じようにいろいろ教えてくださると思います。

福田さんといい、玉三郎さんといい、やっぱり
いい仕事は、心なんだなあ、と、あらためて思いました。

プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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