「孝夫・玉三郎 カブキ・イン・パリ」

「マリ・クレール」という雑誌をご存じでしょうか。
2009年に休刊になってしまったのですが、
モード系の雑誌でありながら、ファッションばかりでなく、
芸術全般について、また後半は地球環境問題について、など
通りいっぺんじゃなく、あらゆる角度から記事が書かれていて
私は、高校の頃からこの雑誌が好きでした。
バックナンバーを捨てるに捨てられず、数十冊、ずっと保存しており。
その箱がごそっと出てきて、もういい加減捨てようかな、と
読み始めたら、これがまた面白くて、うーん、捨てられない、
になっちゃって。で、見つけたんです!

そのバックナンバーの1冊に
玉三郎さんと現・仁左衛門さんがパリで公演されたときの
インタビュー記事を。1986年の9月号。(古いっ)
玉三郎さんがコメントで書いていらした26年前のパリですね。

タイトルが、「孝夫・玉三郎 カブキ・イン・パリ」
日仏学院のミッシェル・ワッセルマン氏と
フランス国立演劇学校教授の和田豊さんが司会で
海外で演劇をご覧になった玉さん孝夫さんの感想や
「古典におけるワイセツ性」、「芝居の世界に生きる縁起」
「観客の支持の重要さ、パリと日本の違い」などについて
お二人が語っていらっしゃるのです。

その中の一部を抜粋させていただきます。

玉三郎 「サラ・ベルナールの生涯」って本を読んでいたら
     好きな人にはバラを贈って、嫌いな人にはカーネーションを贈るって
     書いてあった。

和田   恐いね。習慣の違いといえば、日本にはカーテンコールの
     習慣がないから、こちらでは気持いいでしょ。
     あなたたちがいい仕事をしたからなんだけど、
     皆、すごくいい拍手をしている。五、六回のカーテンコールは
     珍しいんですよ。

ワッセルマン そうですね。

玉三郎  自己満足というのではなくて、表現はあまりうまくないけど
     大きな仕事をした後、シャワーを浴びるとほっとするでしょ。
     一生懸命演ったことがスッと流れるというか、清涼感がある。

孝夫   僕はもっと現実的でね。カーテンコールは、僕達演技したものに
     対する報酬だと思ってる。拍手は報酬と同じで、多ければ多いほどギャラを
     たくさんもらったと同じ。(笑)

和田   昔は、良かったら舞台にオヒネリ投げてね。

玉三郎  駄目だったら、ざぶとんや野菜投げたりして(笑)

孝夫   僕は、最終的に自分を測るのは拍手しかないと思う。
     陰であの人は良いと言ってくれても、それは伝わらないしね。
     さんざん辛い修行して、大の男が白粉塗って、人前でナニしてよ、
     腹の立つことがたくさんあっても、最後にパチパチもらって
     それでそれまでのこと、全部忘れる。満足感だけが残って
     生きがいを感じる。

というわけで、カーテンコールについて、とても面白いと
思いました。孝夫さん(現・仁左衛門さん)の率直な思いには
とても共感できます。拍手って、たくさん浴びたら気持ちいいだろうなあ、って
いつも思います。シャワーにたとえている玉三郎さんも、きっと、孝夫さんと
思いは同じなのではないでしょうかね。
当時の日本では、歌舞伎には、いっさいカーテンコールなど
なかったのでしょうね。今だからこそ、の体験ですね。

私にとって、歌舞伎や舞踊公演のカーテンコールは、
大向こうを自分がかけられるわけでもないので、唯一、
自分の感動を、拍手で、そして全身や表情で、演者の方(玉さん)に
伝えることのできる一幕なんですよね。そういう意味で、すごく好きなんです。
カーテンコールがないと、そういうこちらの思いが伝えられなくて
消化不良というか悶々と家路に着く感じで。
玉三郎さんの公演でカーテンコールをやってくださると
すごく嬉しいですし、スカッとしちゃいます。
いつも拍手で手が痛くなったり腕が痛くなったりしますが
それが快感なんですよね。自分も身体を使って表現したいというか。

玉三郎さんと孝夫さんの写真も、数点掲載されているのですが
お二人ともとてもお洒落で紳士でどれも真剣な表情です。
パリ公演の緊張感が伝わってくるようです。

 

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孝夫、玉三郎コンビは最高ですね。

ちょっと前に動画サイトで桜姫東文章を見たけど
孝夫、玉三郎の絡みがセクシーでした。興奮のあまり萌えてしまったのです。(o^-')b

歌舞伎や舞台など見に行ったとして玉三郎さんを見ただけでホントに舞い上がりキャーと言いそうになります。(o^-')b

玉三郎さんファンで実際キャーとか言ったり舞い上がった人とかいませんか?

最高ですね!

葵どんさん

そうですか、興奮のあまり~e-269
わかりますわん。色っぽくて艶っぽいですもんねえ、
それはそれは絵になるお二人ですよね。

>玉三郎さんファンで実際キャーとか言ったり
 舞い上がった人とかいませんか?

歌舞伎座ではなかなかそういう雰囲気になりませんが
玉三郎さんを独占できる?八千代座では
カーテンコールなどでは、キャーキャーなってますよね。
玉さんが目を向けた方で、
右向いたら右でワーッ、キャーッ
左向いたら左でワーッ、キャーッって、
大興奮のるつぼと化しています。熱気がスゴイです。
あの空間で盛り上がるとついつい声が出ちゃう感じですね。

私は声が低いので(笑)キャーッて言えないんですけど
今度、低音で言ってみようかな、どすをきかしてギャーッて。
違う悲鳴になっちゃいますよね。

あとは、舞踊公演などでは
「玉さん、ありがとう~」って、声が
たくさん飛んでいますよね。
感謝せずにはおれなくて、ですね。
私も低音小声で「玉さん、ありがとーっつ」って言います。
谷村新司さんかっ、って。

葵どんさんも、いつか黄色い声、
出ちゃうかもですね。

やっぱり声援がありますか!

小さな芝居小屋なら役者とファンの距離があるかもしれません。

キャーとかワーとか玉三郎さんありがとうと言えると思います。(^_^;)

まるでライブハウスみたいですね。

私は元ヴィジュアル系バンドファンで

本命バンドマンが出たらワーとかキャーとか言ってたから。

玉三郎さんのファンになったのはもちろん中身や芸でファンになりました。

よくぞ!

桔梗さん、よくぞバックナンバーを捨てずにお持ちくださいました。タイトルが昭和な感じがしますね。

孝夫さんのモノの言い方がお若いですよね。「報酬」に喩えるって、やっぱり関西の方ですね。

関西の歌舞伎界は、一時、絶滅するのではないかと言われたくらい暗黒の時代がありました。関西での歌舞伎公演は、12月の南座の顔見世のみ、それも東京の役者さんがメインをはられるので、孝夫さんも秀太郎さんも東京の役者さんからお声がかかれば出演できる、というものだったそうです。顔見世が終わると、「次はいつ歌舞伎に出られるんやろう?」と思われていたと、秀太郎さんのご本で読みました。その代り、お稽古の時間はたっぷりあり、その時のお稽古が今の孝夫さんの血となり肉となっているんだと思います。

孝夫さんのお父様の十三代目仁左衛門丈が関西での歌舞伎復興のために、私財を投げ打って自主公演をなさり、ご家族総出で手弁当で、チラシを作り、切符を売りさばき、衣装を整え、会計もお母様がされていたそうで、そういうご経験をされたので、ギャラというふうにおっしゃったんでしょうね。

距離が近い

葵どんさん

そうですね、江戸時代のライブハウスですよね。

八千代座の舞台の近さは圧巻です。
最初、行ったときにもうぶっ飛びました。
玉三郎さんの衣裳が擦れる音まで聞こえて。

心の中で、うわぁ~きゃぁ~の連続です。

>私は元ヴィジュアル系バンドファンで
 本命バンドマンが出たらワーとかキャーとか言ってたから。

なるほど、声援はもう手練れですね~。
ヴィジュアル系のキャーは、さらに
激しそうですよね(笑)

キャーのためにも、八千代座は
ぜひ、おすすめです。



試練

おとらさん

そう言っていただけて、うれしいですよ。
ほんと、バックナンバー見てよかった。
あるかな、あるかな、おーあったー!って感じで。

関西歌舞伎の暗黒の時代、そうだったんですね。
手弁当に手チラシに。。ご家族総出で。
大変そうだけど、温かいものを感じます。
そんな不安定な時代に、きっちりとお稽古を続けてこられた
ことが、仁左衛門さんの土台になっているのですね。

拍手がギャラって、わかりやすいです。素敵なギャラ。
拍手する方もしがいがありますよね。

割れんばかりの拍手を、お二人はどれほど浴びてこられた
ことでしょうか。でも玉三郎さんも孝夫さんも
けっして奢ることなくずっと精進されてきて
お二人の今があるのですね。

孝夫さん42歳、玉三郎さん36歳。
まだ青年の風情のお二人のファッションは
孝夫さんは、白のジャケットとパンツに
白い靴の爽やか系。
玉さんは、黒字にベージュ柄のシャツに
薄い茶色のパンツ、黒い靴の渋い系。

ホテルの?お部屋でお二人で
ワイングラスを傾けている写真もあって
そちらは玉さんはシルクのチャイナ風シャツと
ジャケットでオリエンタル調。

この時は、パリ モガドール劇場で
鳴神と色彩間苅豆を上演されたのですね。

また、このような機会があることを
ワイダさんやピーターさんは待望されているのですよね。
実現するといいですね~。


youtubeに。

youtubeに「高野聖」のメイキング映像がアップされています^^

映画を見る前に予習しておいたら更に楽しめそうですね♪♪

そうなんですよね♪

すこっぺさん

お知らせくださり
ありがとうございます。

私も、歌舞伎美人で発見して
記事にアップしようと
していたところでした。

玉さんのインタビュー記事もありますね。

合わせて、ご紹介させていただきますね!

「高野聖」がとってーーーも楽しみであります。

No title

桔梗さん、私も毎月買っていました。が、お引越しとともに、おさらばしちゃいました。でもこの記事、ちゃんと保管していますよ。
すごく内容の濃い&深い、真の意味でお洒落な雑誌だったなと今さながら思います。もっと読み込んでおけばよかったです。
桔梗さんのおかげで、久しぶりに取り出してこの記事を読んでみました。玉様がこれからどう活躍されるのか、また楽しみになりました。

パリ公演なんぞあるとしたら、今度は飛んで行っちゃいそうですe-168

ちゃんと保管!

TOMOさんも、毎月、買ってらしたのですね。
とてもお洒落で、見ごたえのある雑誌でしたよね。

捨てるに捨てられず、かといってスクラップする
マメさも持ち合わせず。。。思いたい本がドシッと残っちゃって。
なぜかふいの掃除で発見、玉三郎さんのパリの記事が読めました。
同じ号に、ピナ・バウシュさんの特集もあって
おー、なんだか繋がっているなーと熟読しました。

三島由起夫さんの未公開小説を完全版で掲載、とか
歌右衛門さんの記事など多岐にわたってましたね。

パリ公演、あるといいですね。
飛ぶ用意、、、(深く屈伸、、おいっちにー)

世界を旅する、世界の玉三郎さんに
どこまでも、あーどこまでも~ついてまいりましょー。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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