白桃の花

歌舞伎座で初めて「高野聖」を拝見したときは、芝居を観るというよりも、
魔界のファンタジーランドに潜り込んだみたいな楽しさでした。

「小説そのものを舞台に上げたい」とコメントされていた
玉三郎さんの言葉の意味を体感した気がいたしました。
自らも存在することのできる鏡花さんの幻想世界!

原作では、一体、どんな言葉で表現されているのだろうか、と
「鏡花全集・巻五」に収められている「高野聖」を読んでみました。

全集の装丁はとても洒落ていて、「高野聖」にも登場する紫陽花の花が
裏表紙や扉の挿絵になっています。色合いがキレイ。

鏡花全集2

もくじの前の扉にも、お着物が。三日月と長いお耳の兎さんの柄。

鏡花全集1


全集を開いただけで、鏡花ワールドへと誘われるようです。

さてさて、「高野聖」を読んでいると、
宗朝の心のつぶやきとして表現されている、嬢様の様子が、
何とも”女”なのであります。
うわぁ~こりゃ、たまらんと感じた部分を抜粋してみると、

”髮は房りとするのを束ねてな、櫛をはさんで簪で留めて居る、
其の姿の佳さというてはなかつた。”

”なるほど見た處、衣服を着た時の姿とは違うて肉つきの豐な、ふつくりとした膚。”

”手をあげて黒髮をおさへながら腋の下を手拭でぐいと拭き、あとを兩手で
絞りながら立つた姿、唯これ雪のやうなのを恁る靈水で清めた、
恁う云ふ女の汗は薄紅になつて流れよう。”

”優しいなかに強みのある、氣輕に見えても何處にか落着のある、
馴々しくて犯し易からぬ品の可い、如何なることにもいざとなれば
驚くに足らぬといふ身に應のあるといつたやうな風の婦人”

玉三郎さんを思い浮かべて読むせいもあって、
その姿や情景の美しさに、うっとりしつつ
男とは、こういう風に目で”女”を感じているのか、と
宗朝の熱い視線に、ドキッとしたり。

すっかり“女”の虜になった宗朝は、
嬢様に「白桃の花」という言葉を捧げます。

”一寸々々と櫛を入れて、
(まあ、女がこんなお轉婆をいたしまして、川へ落こちたら何うしませう、川下へ
流れて出ましたら、村里の者が何といつて見ませうね。)
(白桃の花だと思ひます。)と弗と心付いて何の氣もなしにいふと、顏が合うた。
 すると、然も嬉しさうに莞爾して其時だけは初々しう年紀も七ツ八ツ若やぐばか
り、處女の羞を含んで下を向いた。

う~ん、何とも清らかな言葉ではありませんか。
「白桃の花」は、二人の精神の交わりを象徴していますね。

グッとくる言葉やハッとするシーンを拾っていくと
キリがないですね。どっぷり浸ってしまいます。

強烈に印象に残っている「馬と嬢様」のシーンについても
追って、書きたいと思います。ここが、また凄いです。

今夜、20時からお忘れなく!

玉三郎さんのドキュメンタリーの放送がありますね。楽しみですね。
詳細はこちらでhttp://banbanzai777.blog76.fc2.com/blog-entry-213.html



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準備完了^^

録画準備整完了。あとは待つだけ。

「高野聖」の嬢様の記述部分は、ほんに玉三郎さんにぴったり。
桃の香りが匂い立つようです。
きれいで可愛いくって妖しくて・・・・・
はぁ~~~~~。。。。。観たい病が・・・・

ところで、全然関係ないのですが、昨日の朝、道路でスッテンコロリン。
すごく凍っていました。お尻が痛い。^^



あとは待つばかり

まるこさん

お尻は大丈夫ですか。
青アザになっていませんでしょうか。

ツルツルに凍った道は
恐ろしいですね。
お大事になさってくださいませ。

嬢様は、ほんに玉さんにぴったしですよね。
鏡花さんの文章から、香り立つようないい女が
出現してくるから不思議です。そのお顔は玉さん。

八千代座のドキュメンタリーまでに
いろいろ澄ませなくっちゃ~。

ペタン湿布^^

小さなお尻が大きくなりました。(笑)
湿布貼ってます。^^

テレビ観ました。
玉三郎さん、素敵です。当たり前か・・・・
山鹿も素晴らしい。

録画したから、何回でも観られます。^^

山鹿の魅力

まるこさん

大きなお尻で、テレビに
かじりついてたんですね。
後ろ姿がかわいいかもペタンe-454

見ごたえがありましたね。

灯籠に、団扇に、麹に、スイカに。。。
手作りのものが、今も残っている街。
なるほどなあ、と、思いました。

スイカがドーンと映った時、
あ、スイカの匂いがする~と
叫んでしまいました。(変なところに反応)

玉さんの口上も映って、よかったです。
打男ももっと観たかったなあ。
獅童さん、普段のいでたちも派手ですね(笑)

何回も何回も、見ちゃいますね。これまた。

玉手箱^^

玉三郎さんの哲学、生き方がよく現れていました。
毎日が一期一会。日々精一杯生きる。その積み重ねが今日の玉三郎さんであり、20年間続いた山鹿行。
常に承継を考え、周りを巻き込んでいく。そして周りも元気になって一緒に考えるようになる。
素晴らしいことです。

今の日本に欠けているものが、全部詰まっています。
これが本当の玉手箱。^^
えへへへへ、ますます大好きになりましたわ。^^

まるこのお尻は可愛いお尻ですよ~。ペタン、ペタン。

「また来年ね。」

第一回目の公演の帰り際、空港のゲートをくぐって
玉三郎さんがおっしゃった一言に
八千代座の人たちが「えっ!来年?」と驚いて。
「それから20年、続けようと思わなかったことが良かった」
という玉さんの言葉が印象的でした。
「普段は、近づき過ぎず、離れていてもお互いを思っている」
そんな距離感がいい、とも。なるほど、わかりますね。
人と人とが長く、深く、繋がっていく上での大切なことを
教えていただいたように思います。
なかなか難しいことですよね。

玉三郎さんの視野の広さ、心の豊かさには
いつも感服します。

さて、八千代座にエグザイルは来るのでしょうか。
エグザイルにもスッポンを使って欲しいなあ~。
高校生のみなさん、頑張ってくださいね~。

女神パワー

博多が地元の私は、幼稚園の頃に祖父母に連れられ、熊本県の山鹿に灯籠踊りを見に行っています。映画やTVが盛んになり、寂れていく少し前頃でしょうか。
時代の価値感が変わってきた狭間の年代の生まれです。こちらの本の装丁などのような古い手仕事や何だかスローな旧き良き新派のお芝居のような世界を、僅かに記憶しております。今、問題になっている相撲等もスポーツというよりも、神社の興行的な要素がありました。(興行だったのですからショーというかイベントで、昔は、八百長なんて日常茶飯事だったのではないかと思います。)

そんな古典的な前時代との架け橋を作り、それを継続していくということを、さらっと日々の事として行動で教えてくださるお姿を間近で拝見する事が出来て、私達は本当に幸せですね(^.^)
鶴瓶さんがおっしゃっていたように、玉さまは、人間パワースポット・今月は、博多湾からパワーを注ぐ、海の女神様ですね・

山鹿の皆様、これからも頑張って頂きたいですね・・・

小説そのもの

月報つきの全集を入手されたのですね。おめでとうございます。

「小説そのものを舞台に上げたい」、なるほど。
たしかに、原文に忠実に戯曲化されていますね。
小説を読むと、嬢様=玉三郎さんの声がよみがえります。

ただ、今回の舞台で、あれ、と思ったのは、水浴びのシーンで、「誰も見ておりはしませんよ」という嬢様のセリフがカットされていたような。
前回の歌舞伎座では、このセリフで、(みんな見てるのに)と客席から笑いがもれていたような。
もちろん、笑うところではないのですが、ちょっと笑ってみたいような気がしないでもない・・・
無意味に笑われるのはどうも、とカットされたのでしょうかね。
実際に、カットされていたかどうか、記憶に自信はないのですが・・・

山鹿灯籠

小紫さん

昨夜の番組で、初めて山鹿灯籠踊りを拝見しました。
千人で踊る、壮大なお祭りなんですね。

女性たちが、生まれ育った街の踊りを
とても嬉しそうに踊っているのを拝見して
やっぱり、今、募集している八千代座の踊り手さんも
地元の方が最もふさわしいな、と思いました。

もちろん、地元の方でなくてもOKと
実行委員の方はおしゃっていますが
やはり幼い頃から見て育った人の踊りは
一味もふた味も違うのではないかな、って思います。

いろんな側面から山鹿という街を知ることができて
今度、行く時には楽しみが倍増しそうです。

よみがえります。

京にんじんさん

かなり小説に、忠実ですよね。
台詞も、ほぼそのまんまですが、
今回は、「誰も見ておりはしませんよ」が
カットかもしれないのですね。

確かに、前回は、ここでドッと笑いが起きちゃって
「笑うところじゃないよ~、けど、笑う気持ちもわかるが」と
思っていました。でも、やっぱり笑っちゃいかんですよね。
ちょっと残念ですね、カットされていたら。
けっこう大事な台詞のような気がするのですが。

小説を読んでいると、鏡花さんが
玉三郎さんにあてて書いている
そんな気さえしてきてしまいます。
それほど、嬢様は、ぴったりですね。

感動(ラブ)注入~☆

八千代座のドキュメンタリーの中で
鼓童(打男)を見たおばちゃんが
「感動しました。涙がボロボロ出たわ~。」
と言っていた姿が印象的でしたね。

私の場合は「アマテラス」で初めて鼓童を体感したのですが
まさに あのおばちゃん状態でした(笑)
しかも、玉さんと鼓童のダブルで感動(ラブ)注入~☆されたので
心底 圧倒されっぱなしでした。
あぁ~~、また「アマテラス」再演しないかな~☆

あ、そうそう。
「アマテラス」を見たとき、この舞台を持って
「世界ツアー」をしたらいいのにな~♪と思っていました。
その時は弟役を海老蔵さんにしたら絶対ハマり役だ☆とか
色々妄想しておりました(反抗的で破滅的なイメージがぴったり)笑

あ、それと「わが心の歌舞伎座」見てきましたが
その中で玉さんが鏡花先生について熱く語っておりました~。
個人的には猿之助さんの舞台が出た時 泣きそうになりました。
あの方のおかげで歌舞伎に目覚めたもので(スーパー歌舞伎)

とりとめのない話ですいませんでした(^^;;;

泣ける

らぼりんさん

打男を観て泣いていた方を見て、泣いていた私。
あんな風に純粋に感動して涙を流すことの尊さに
涙が出てしまいました。芸術は偉大じゃ。
そのせいか、「アマテラス」が見たくなって
昨日、ちょこっとDVDを見ていました。
再演していただきたいですよね。
弟役の海老蔵さん、暴れ過ぎないか(汗)ちょっと心配(笑)

「わが心の歌舞伎座」もご覧になったのですね。
鏡花さんについて語っておられるのですか!
あ~ん、早く観たいですわん。なかなか行けなくて。
猿之助さんも、素晴らしいですよね。
たっぷり感動を注入~☆される映画なんですね。楽しみ!

どこで・・・・

「わが心の歌舞伎座」、どこで見ようかな・・・・
見られるところがあるかなぁ・・・・
早く見たいぞ~~。

わたしも、歌舞伎座で「アマテラス」を観たとき、涙が出ました。
なんだっけなぁ、感動!じゃなくて、感激!!!
新潟あたりで再演ないかしら。(笑)

私も

早く見たいです、まるこさん。
でも、なかなか行けなくて。。。

新潟市内で上映しているようですね。
新潟に住んでいる友達が観に行って
感動メールが届きました。

さてさて、いつになったら見に行けるかな。
なんて言ってると、終わっちゃいますよね。
急げ急げ急げ~。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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