夢か幻か「吉野山」@八千代座

最初の演目「羽衣」で、私も、天女と一緒に昇天したため
「吉野山」は、夢の中の出来事のようで、正直な話、今、思い出しても
ところどころ霞がかかって、はっきりとは覚えていないのです。

でも、ちゃんと記憶している場面もあります。

静御前が、鼓を打つ時の姿勢です
腰を落として、どこを見つめるでもなく、微妙な体勢で
鼓を打っている、その姿の柔らかさ、美しさに惚れ惚れ
私が狐だったら、鼓の音色を聴く前に、あの姿を観ただけで
いきなりコーンと飛び出しちゃう。フライングです


さらに、静御前と忠信の連れ舞いのとき
玉さん静御前が、微笑みを浮かべて、
とっても可憐な表情で踊っていたこと。
薄桃色の色っぽさといいいましょうか
初々しくて、可愛らしい静御前が
すぐそこにおりました。

あの春のような微笑みは、今思い出しても
ニマニマしちゃいます

最後に花道で獅童忠信の髷を結っていた紐が
バサッと取れて髪がざんばらに乱れるのですが
その髪の乱れた様が、実に色っぽいんですよね。
これは日本人の遺伝子に組み込まれた美学というか
理屈抜きで、そのみだれ髪を観ただけで、
一瞬、落ちそうになりました。(でも落ちてない)

白うさぎちゃんも、同じように「色っぺー」と
思ったそうで、いやー、これは使うしかないな、と。
(どこで使うんだ)
ピシッとまとめていた髪が、バサッと乱れる
そんな演出を、今後、機会があったら
ぜひとも試してみようと二人で誓いあいました。
(たぶん誰も気づかないと思います。)

四天王の場面では、獅童さんのお弟子さんの
獅二郎さん(ブログをやっていらっしゃる)を探すのに
必死になってしまいました。あ、あの方かな、でも違うな、
こっちの方かな、、、。
皆さんのくるっと一回転にも熱い拍手を送りました。

カーテンコールでは、玉三郎さんが
着物の裾をザザッ、ザザッと歩きやすいように
左右に寄せていらして、その音を聴いて、
あー静さんの衣裳も重いのだなということがわかりました。
あんなに軽やかに踊っていらっしゃるのに、、、凄いなあと
あらためて感動いたしました。

何回も幕が開いて、花道で、舞台で、客席と一体になって
手をあげて挨拶してくださる玉三郎さんを拝見して
今年も八千代座に来て本当に良かったなあ、としみじみ。
拍手のしすぎで手も頬も熱くなりました。

隣でチカラ一杯拍手をしていたは白うさぎちゃんは
幕が閉まると「玉三郎さんは、この世の人じゃないね。
あーいう人はいないよ。山鹿まで来て、本当に良かった」と
言ってくれました。「そうだよね」と私も嬉しくて
宿に帰る途中、つい寄り道して、ワインで「玉さんに乾杯!」しました。
(結局、そこですか)


こちらも毎年、玉さんを見続けている
八千代座の提灯。

八千代座提灯

コメントの投稿

非公開コメント

悲しき忠信

なさけないくらい、見るそばからわすれていくわたしですが、いまでも目に浮かぶのは、静御前が金銀のシンプルな扇をひらひらさせるところ。
なんどもみたい、もっとみたい、と思います。

扇については、今回は静御前が投げて、忠信が受けましたが、毎回、きれいに決まってましたね。
投げる前に、一瞬、玉三郎さんと一緒に呼吸をととのえるような気がします。

いつもこうするとは限らないようで、9月の南座千本桜では、海老蔵忠信が投げる役。
平成14年の勘三郎さんとの吉野山の録画みると、勘三郎さんが自分でくるっと一回転させてました。
昭和59年の国立劇場文楽公演では、蓑助さん(当時51歳)静御前が、自分で投げあげてくるっと回転、おーっと拍手もらってました。みごと。

獅童忠信では、狐になったとき、悲しそうな風情がよくでていて、感心しました。

獅二郎さんのブログで、「花道より出ていくのですが、前との間隔、花を持つ手の高さ、角度など、入念に打ち合わせ、お稽古させて頂きました」とあったので、そのへん、注意してみてみると、なるほど、きちーっとしてました。
カーテンコールのだんどりもちゃんと打ち合わせしてあったようですが、想定以上につづくと、動く方向がばらばらで、ぶつかったりして、またそこで客席がわいたりしてましたね。

猿弥さんの藤太は、楽しみにしていました。
笑三郎さんのインタビュー記事に、こういうのがありましたから。

「そういえば前に猿弥さんがトークショーで仰ってたんですが、玉三郎さんが勘九郎さんとの『吉野山』の逸見藤太に猿弥さんを呼んでくださったとき、毎日アドバイスや駄目出しをして、お手本として藤太をご自分でやって見せて下さる、それがすごくお上手で、「本当はこういう役が好きなんだ」と仰ったそうですが、長浦のような役もお好きなのかもしれませんね。」

http://www.jacco.net/EMI/NOW/nowback/nowback27/now_right.html

猿弥さんもたくさん拍手もらってました。
よかった、おいしかった、たのしかった、の八千代座公演でした。

『吉野山』

京にんじんさん

八千代座、4日間も観劇されたなんて、素晴らしいほとんど出退勤の状態うらやましいです~。八千代座を建てた旦那衆は、そのような生活だったんだろうなぁ自身の娯楽だけでなく、街のことや街衆のことまでも考えて、建てられたのでしょうし本当に、下駄をつっかけて、毎日通いたい私は、14,15日拝見したので、たぶんかなりお近くのお席にいたはずです東京での初日や千穐楽によくお見かけするご贔屓が、沢山で盛り上がりましたね
玉さまのお扇子使いは絶品ですね桜の散り花を表現されるとき(道成寺や鐘ヶ岬など)が好きです左利きでもいらっしゃるから、日本舞踊だけでなく、牡丹亭の二枚扇まで完璧だし鏡獅子の弥生もかなり高度な技術を要します

『義経千本桜』の『吉野山』は、舞踊なので、何を地方に使うかによっても、振付家によっても、また当然役者さんによっても印象が異なりますね静御前と忠信は、主従関係なので、そのように見えなくてはいけない難しいお役です。

個人的には『道成寺』が好きなのですが、八千代座には『吉野山』のほうが合っているような気が致しました。

扇!!

京にんじんさん

ありがとうございます!甦りました、扇の場面。

後ろ向きに静御前が投げて、忠信がキャッチ!
きれいに決まって、拍手喝采でしたよね。
扇を持ったら敵無し!(また勝負になっちゃったイケナイイケナイ)
玉三郎さんの扇の扱いは絶品ですね。

>獅童忠信では、狐になったとき、悲しそうな風情がよくでていて、感心しました。

そうでしたよね、寂しそうで悲しそうで、情が移りました。

笑三郎さんの猿弥さんインタビュー情報、ありがとうございます。
玉さんは、藤太になりたかったんですね。
博多座インタビューでも、海神別荘で,本当は博士になりたいけど
周りが許さないだろうとありましたね(笑)
私は許します。見たい見たい。

>よかった、おいしかった、たのしかった、の八千代座公演でした。

本当に、満足でした。おいしかった、についても
これから書こうと思っています。

あらためて舞台のいろいろを、思い出させてくださって、
ありがとうございます。

失礼致しました。

小紫 さま

お名前を間違えたままで失礼致しました。
又、お詫びが遅くなってしまった事もあわせて、
本当に申し訳ありません。

ひっとしたら、他の方にも何か失礼があるかも
(あったかも)知れませんが、今後ともご指導のほど
よろしくお願いいたします。

大丈夫!

アユムさん
ほかの方のお名前は、間違っておりませんですよ。
ご安心ください。

こんばんは

アユムさん

こんばんは
HNの件ですが、大丈夫ですよ気にしないでね
ペット好きなので『小さい柴犬』もなかなかカワイイのですが~

私たちの大好きな玉さまのお役から、厚かましくもお借りしたお名前だから、やはり正確に覚えましょう~『お言葉は、大切に。』(私の踊りの師匠の受け売り)です。

最近は、あまりかからないのだけど『関東の近松』みたいな、はかない切ないお話です都内には『権八小紫』の『比翼塚』なる名所もあるんですよ~『楊貴妃』にも出てきますよね。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
リンク