画家と俳優の晩年について

1995年10月22日に放送された
NHKの「日曜美術館」~自然と溶けあう詩人日本画家 小野竹喬~に
当時、45歳の玉三郎さんがゲスト出演されています。

そのビデオを、久しぶりに見てみました。
玉さん、変わらないけど、やっぱり若い!

一言一言、じっくり言葉を選びながら語っています。

特に、印象的だったのは、画家と俳優の晩年について

絵描きさんというのは晩年になって、非常に、こう、
 シンプルになって鮮やかになっていくことがあると思います。
 
 それは、画家だからできるんでしょうね。

 俳優っていうのは
 枯れるということがあると思いますけれでも、

 枯れるというのはまだ私はわかりませんけれども(ここで微笑み)
 動きというか、身体というのが枯れていって、
 腹っていうんですか、中身がしっかりしていく。
 でも、中身がしっかりした中で、
 動きが華やかになっていくということは、無いわけですね。
 
 でも、絵の場合は、頭の中とか心が華やかになれば
 絵もどんどん華やかに、色彩的になっていけますけど
 そこの部分が俳優とは違う部分だと思いますね。

 ですから音楽とか絵とかというのは、ある意味では肉体を
 使いますけれども、精神的な部分が多い。俳優の場合は
 肉体表現者ですからね。そういう意味では憧れる部分が
 あるんですね。そうできないだろうという部分がありますから
 そうできた先生はいいな、と思いますね。」

 こう語っている時、玉さんが、道成寺の花子を踊るシーンが
 オーバーラップで流れたんです。

 うーん、思わず、ジーンときちゃいました。 
 この時から、15年後のいま。
 まだけっして晩年ではないですが
 鷺娘で、道成寺で、この問題が切実になっている今。
 とても複雑な思いになりました。

 でも、司会の大岡玲氏が、

 「肉体を使ってやってらっしゃる方を見て思うのは
  身体自身は仕方なく衰えていくわけですが、
  そういう衰えの中にもっと大きな空間的な広がりを
  さし示すようにはなると思うんですよね。」

  すると、玉さんは、

  「それは非常に数限られた芸術家の中にしか
   いないですから、全員はそうとはなかなか言えないと思います。
   しかし、そうなりたいという希望は持っています
   でも本当に数限られた人間にだけだろうと思うので。。。」

  この謙虚さが、玉三郎さんと竹喬さんの共通点だと思います。
  
  玉さんは、本当に数限られた芸術家です。
  これからの舞台に、あらためて大きなエールを送りたいと思いました。

  
  

 
 

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真価

玉三郎さんの真価がどんどん見えてきます。
嬉しいことです。^^

知れば知るほど


ブラヴォーッッッっ!ですよね。
鼓童の人もおっしゃってましたね、
やればやるほど、
玉三郎さんの底の深さを感じるって、ねー。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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