またまた岩永姫に飲み込まれて。

東劇でシネマ歌舞伎「二人藤娘/日本振袖始」を観て参りました。
昨日までの上映でしたのでギリギリすべり込みセーフ!ザザザ(砂ぼこり)
駆け込み組のお客さんがいっぱい詰めかけていました。
(東劇のみ17日(金)まで上映延長決定!だそうです)

先日、玉三郎さんが東劇で解説してくださったので特に
そう感じるのかもしれませんが、「二人藤娘」も「日本振袖始」も、
やっぱり構成や編集が素晴らしかったです。
舞台を観るのとはまた違う角度から、もうひとつの作品を観るように
二倍~にばーい、楽しむことができました。

冒頭、玉三郎さんが二つの演目について解説してくださるのですが
これがわかりやすい!です。へえ~そういうことなのね、と。
これまで何回も拝見しているのですが時が経ち、忘れちゃってる部分もあるため
何回観ても、ありがたいのです。帰りのエレベーターの中でもご婦人が、
「よかった!わかりやすかったね、あれいいわぁ」と、お喋りされていました。
私も心の中で、「ですよね、そうそう、ですよね」とうなずいていました。

シネマ歌舞伎の「二人藤娘」を拝見するたびにツボに入るのは、
終演後、二人の藤娘が トコトコトコトコ‥と(この表現がぴったりきます)
通路を歩いて楽屋に向かう後ろ姿です。 すでに藤娘ではない後ろ姿、なのに
男性の背中でもなく、 素に戻るまでの橋掛かりを見せていただけるような貴重なひとコマ。

そして玉三郎さんの代表作といえば、モウモウモウ(牛になる)数えきれないほどありますが、
「日本振袖始」は、玉三郎さんの真髄に触れることのできる、それはそれは特別とびきりな
代表作だな、と拝見するたび確信いたします。昨日も、強くそう思いました。
玉三郎さんの岩長姫を歌舞伎座で初めて観た時の衝撃がよみがえりました。
自分がイメージしていた歌舞伎の枠を遥かに超えたぶっ飛び表現の
そのぶっ飛び方が、とても細やかでニュアンス豊かで、ハラり、ハラり、ハラリと
蛇の鱗がはがれるように岩永姫の情感がミクロ単位で変化していくその様は
何回観ても感動します。玉三郎さんにしか表現できない瞬間の連続。
昨日も、思わず前のめりになって観てしまいました。
岩永姫が頭の姫飾りをはずしてからは、振袖は身に着けているものの、
もう魂は裸も同然、な感じがしてゾクゾクしっぱなしなのです。
凄味と不気味さと哀しみが混ざり合った尋常じゃない存在感に
すっかり飲み込まれて、うひゃ~と、心の中で叫び続けました。

劇場では見逃していた細やかな表情も良く見られて
また大蛇になってからの大立廻りをシネマ歌舞伎では引いて見られて、
ポイントポイントが編集で効果的に強調されていて 見応え満点でした。

この【『日本振袖始』の後シテ・八岐大蛇の押隈】を
「鎮守の森のプロジェクト」のチャリティーオークションに出品されていることを、
玉三郎さんが、ホームページを更新してご報告くださっています。
大蛇の魂が滲んでいるような素晴らしい押隅!
玉三郎さんのホームページからぜひ入札会場へ誘われてみてくださいませ。

あまりに先のことで、蛇が笑うかもしれませんが、
シネマ歌舞伎新作「京鹿子娘五人道成寺」は2018年1月13日(土曜日)封切りです。

DSC_0430_convert_20170311173611.jpg
http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/tsukiichi/2017/

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岩長姫

玉三郎さんの「大蛇」=「日本振袖始」が大好き。^^
美しさが深いのです。

5月まで玉三郎さんにお逢いできません。
恵まれない猛うさに愛の手を。

ドラマ

まるこさん

岩永姫に台詞はないのに、お芝居を観ているような
一瞬、一瞬に、ドラマを感じます。
深い深い、美しさですよね。

玉三郎さんの舞踊やお芝居には
「こんな感じ」というのは一切ないんですよね。
NHK番組「スター」で、真山仁さんが「のようなもの」という言葉を使って
説明されていましたが、内面の美しさを表現する玉三郎さんの女形には
「●●のようなもの」であることは一切ないんですよね。
その姿を目の当たりにする時、わぁ~っとなって
いつも私は、自分のちっぽけな固定概念を
玉三郎さんにバッサリと打ち壊していただいて
ハッと目を見開かせていただいています。
玉三郎さんの大きさ、幅広さ、緻密さ、溢れるエネルギーに
毎回、心地よくノックアウトされてしまうのです。
特に「大蛇」は、撃沈の深さが水深400メートル位なのです。
もう海のブルーが闇に変わる位の深度なのです。降参。

5月も少しだけ近づいてきましたので
あとちょっとのガマン。全然ちょっとじゃない?

いよっ!猛うさちゃん、最高!がんばれっ!

いつもの合いの手、入れときます。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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