Afterimage (Powidoki)

ポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダ監督が天国に旅立たれました。

ワイダ監督の作品で、玉三郎さんがムイシュキン公爵とナスターシャの
二役を演じられた「ナスターシャ」の舞台も映画も、私はオンタイムでは拝見でき
ませんでしたが、DVDになった映画「ナスターシャ」を拝見しました。
さらに、東京・森下のベニサン・ピットで上演された舞台「ナスターシャ」の
お稽古の様子をドキュメンタリーにしたテレビ番組を、後々、見ることができました。
その中では、ワイダ監督と玉三郎さんとラゴージン役の辻萬長さんが
「ナスターシャ」という作品を創り上げていく過程の一瞬、一瞬に、
見ていて胸が苦しくなるような葛藤が映し出されていました。

ワイダ監督はその中で
「私たち映画監督の仕事は、宝石職人の仕事に似ています。
たくさんの宝石がそれぞれの輝きを損なうことなく総合的に光り輝くように
すること。それが最も重要なことです。私は、今、とても緊張感でいっぱいです。
私の考えや夢が実現するかどうかはすべて私の責任にかかっているからです」
と語られて最後ニコリと微笑まれたのが、とても印象に残りました。

そして、玉三郎さんはそのお稽古の合間のインタビューに答えて
「けっこう楽しいっていうか、ムイシュキンという男の役をやるのは初めてだし
もちろん苦しみとかそういう表現に対するものはむずかしいものがあるけれども
新しい自分を発見していくみたいだし、発見してくれるのがワイダさんなので
まったく信頼関係の中で発見してもらえるから楽しい」
と語られてて、その清々しい表情が心に残りました。

京都賞のワークショップの時に、玉三郎さんが
「ナスターシャをぜひ観ていただきたい」とおっしゃったときの
その強い眼差しが、今も忘れられません。

アンジェイ・ワイダ監督は、この秋、「グディニャ映画祭」(ポーランド映画を対象とした
年に1回のポーランド映画の祭典)で、審査員特別賞を受賞されました。

映画のタイトルは、「Afterimage(Powidoki)」。

日本でも上映されるこことを切に願います。
生涯現役で素晴らしい作品を創造された
アンジェイ・ワイダ監督のご冥福をお祈りいたします。

授賞式でのアンジェイ・ワイダ監督の笑顔が輝いていて最高!

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◆アウト・オブ・コンペティション 審査員特別賞
(Special Out-of-Competition Jury Award)
◎アンジェイ・ワイダ “Afterimage(Powidoki)”(ポーランド)
出演:ボグスワフ・リンダ(Boguslaw Linda)、Bronislawa Zamachowska、
    ゾフィア・ヴィフラチュ(Zofia Wichlacz)
物語:ポーランドのアヴァンギャルドな画家Władysław Strzemiński(1893-1952)が、
戦後、ウッチで造形芸術高等学校で教師をしていた頃の物語を描く。
彼は、芸術に関する本を書いていたが、彼の考えは、スターリン独裁下で、
大衆にとって善とされたもの、すなわち、社会主義リアリズムや表層実証主義、
とは真っ向から対立するものだった。

トロント国際映画祭2016 MASTERS部門出品。
釜山国際映画祭2016 ワールド・シネマ部門出品。
リオ・デ・ジャネイロ国際映画祭2016出品。
シカゴ国際映画祭2016出品。
米国アカデミー賞2017外国語映画賞 ポーランド代表。

日本公開が2017年6月に決まったそうです!ヤッタ!
詳細は、こちらに。

https://www.cinemaniera.com/movie/29462

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ナスターシャ

世界で称賛されたワイダ監督の作品で、玉三郎さんが二役を演じられた映画「ナターシャ」を、DVDで観ました。
玉三郎さんの運命の女は、物凄く美しかったです。

桔梗さんが切に願ったワイダ監督の最後の作品が、日本でも上映されることになりよかったですね。
私も観に行きたいと思います。

アンジェイ・ワイダ監督のご冥福を心よりお祈りいたします。

ご冥福をお祈りします

桔梗さん。皆さん。こん☆☆は。

私も、昨日(もう一昨日ですが)ワイダ監督の訃報をしって、ショックを受けました。
人の生は、永遠ではないことは充分承知していますが、それでも自分の大好きな方は、
ズッといらっしゃるような錯覚を覚えてて、いざの時の衝撃はとても大きいです。

『ナスターシャ』
素晴らしい映画でした。オンタイムで見ました。
それも、玉三郎さんの解説付きで。
この映画の日本公開は、どの配給会社も手を上げてくれませんでした。
「芸術性が高過ぎる」と言う理由で。
翻訳すれば、あまり人が見てくれないだろうから、儲からないと言うのが本音でしょう。
なんて愚かなことなんでしょう。
娯楽本位の作品を排除する訳ではありませんが、売れればそれでいいと言う
考えばかり優先させたら、映画は死んでしまいますよ。
少なくとも、『芸術』ではなくなってしまいます。

ワイダ監督が賞を取り、それが公開される。
日本も捨てたもんじゃないと安堵します。

で、話を戻しますと、配給してくれない映画会社に対して、玉三郎さんは、
ご自身の解説を付けると言うことで、上映を可能にしたのです。
ご自身で日本各地を上映して回られたのです。2ヶ月掛けて。
ご自身のトークと「ナスターシャ」とナスターシャを語る映像と、それらに、
同時に、舞踊集に収められている『稲舟』も併せて上映されました。
少しでも、興味を持って貰えるようにとの配慮でしょう。
この上映ツアーで、約10万人を動員されたのです。
今思い出しても、ご自分の信じることを貫かれる玉三郎さんらしい行動と思います。

シネママニエラ

桔梗さんご案内のサイト「シネママニエラ」、いいですね。お気に入りに入れました(「続・深夜食堂」見に行かなくては)。

ワイダ監督は、たまたま京都観光中に、南座の「椿姫」で玉三郎さんを発見、オファーし続けて8年後、「ナスターシャ」が実現したそうですが、
オファーを受けることにした玉三郎さん、「8年経って、こんなになりましたけど、どうでしょうか」とおっしゃったとどこかで読みました。
遅れてきたファンとしては、南座「椿姫」も「ナスターシャ」も見ていないのですが、映画にしていただいたおかげで、「ナスターシャ」は見ることができるのはありがたいかぎり。

玉三郎さん、追悼文を出されているのですね。全文はどこにあるんですかね。抜粋はデイリーにありました。
パリ公演のときにお会いできてほんとうによかったです。

http://www.daily.co.jp/gossip/2016/10/11/0009571063.shtml

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ポーランド映画上映会。

あんずさん

おはようございます。

玉三郎さんを通じてワイダさんの存在を知り、
テレビを通じてしか拝見したことはないのですが
社会派で理知的で緻密で、そして
とても愛情深い方なのではないかなと思います。
笑顔がほんとに素敵ですよね。
「ザ・スター」では、玉三郎さんへのメッセージで
今まで出会った最高の芸術家だとおっしゃられて、
ずっと忘れない、と語っていらっしゃいましたね。
それを見て涙ぐまれていた玉三郎さんのお顔も
ずっと心に残っています。素晴らしいですね。
玉三郎さんがお力を落とされないようにと
願います。切ない気持ちです。

遺作となった「Afterimage」は日本では「残像」。
タイトルからも何か感じるものが多いというか。

そこでひとつブルガリさんに(玉さんに)提案したいことが。。
ワイダ監督の映画もブルガリさんの上映会で拝見できたらいいな、
なんてことを思ってしまいました。
もちろん第一回目は「ナスターシャ」。
抽選ではずれるから観れないのはわかっちゃいるんですが
でも「ナスターシャ」を上映していただけたら
すごーく嬉しいです。あと、「灰とダイヤモンド」などの
ワイダ監督の作品もぜひに希望します。
(あんずさんもですよね?)

「Afterimage」が上映される来年の6月が楽しみです。


オンタイムで!

リリスさん

「ナスターシャ」について
いろいろ教えていただき感謝いたします。
それにしてもオンタイムで、しかも
玉三郎さんの解説付きでご覧になったなんて~
リリスさん、羨ましい!!!!

>「芸術性が高過ぎる」と言う理由で。

日本のこういうところにガックリきます。
芸術性は高いほどいいわけで、高すぎるってのは理由になってない。
芸術性が高い=売れない
映画のビジネスに携わる人たちが芸術を理解せずに
こういう発想をするなんて文化は育たないですよね。
悲しい現実ですね。

>ご自身で日本各地を上映して回られたのです。2ヶ月掛けて。

玉三郎さんの行動力、素晴らしいですね。
なかなかできないことだと思います。
作品に対する深い愛情を感じます。約10万人も動員したなんて。
この反響の大きさ、そして観た人たちの感動を、
配給会社の人たちは、どう受け止めたのでしょうね。

その時代に行って、私も玉三郎さんの解説付きの
「ナスターシャ」を観たいです。
でも、この先、もう一度、ぜひともやっていただきたいです。
自分だけでDVDで観るより、解説を聞いて
スクリーンで拝見できたら、もっともっと味わえるでしょうね。
あの素晴らしい作品をね。



たまたま。

京にんじんさん

ワイダさんの映画のことを知りたくて探していたら
たまたま「シネママニエラ」、めっけました。
気に入っていただけて良かった。

オファーし続けたワイダ監督もすごいですし
8年間考えぬいた玉三郎さんもすごいです。
そういえば、そのドキュメンタリー映像の中で
ワイダ監督が「こんなに長い間、女性を口説き続けたことはありません」と
おっしゃって会場が笑いに包まれて、その時の玉三郎さんの笑顔がよかったです。
ワイダ監督もユーモアの方なんですね。
演出をされる時は、絵にかいたり図面に書いたりして
説明されるとありました。一瞬、見えた絵がとても素敵な絵でした。

>パリ公演のときにお会いできてほんとうによかったです。

本当によかったですよね。ワイダさん、再会できて嬉しかったでしょうね。
玉三郎さんにとっても。やはりずっと繋がっているんですね。

ワイダさんがポーランドに建てた浮世絵などを所蔵している美術センターを
以前、テレビで拝見しました。素晴らしい美術館でした。
いつか訪れてみたいなと思いました。

ポーランドのお友達。

〇〇さん

こんばんは。

ワイダ監督の映画を沢山ご存知ですね。
社会的な作品が多いですよね。
玉三郎さんが当時、番組内でワイダさんの印象を語られていて、
「すぐ褒めたり、すぐ怒ったりせずに、きちっ、きちっ、としていて、
「灰とダイヤモンド」という題名のイメージにぴったりだなと思った。
 研ぎ澄まされているんだけども、キラキラしているわけじゃなくて
 重さがあって硬さがあって、かといって鉛のようなものではなく
「灰とダイヤモンド」という感じ」とおっしゃっていて、
表現が絶妙だなと思いました。イメージがよくわかりました。
「灰とダイヤモンド」も観てみたいです。

日本の文化を勉強しに来ているポーランド出身のご友人がいらっしゃるんですか。
何ともすごいタイミングですね。
ポーランドのお友達がいるお友達が私の周りにいないので
それもすごいなと思いました。
〇〇さんがそのお友達に「藤娘」を観に行くように命令されたのですね、素晴らしい!!!!!
命令されたことを感謝されること必至。きっと感動マックスでしょうね。

〇〇さんも、今月の「藤娘」をたくさん、楽しんでくださいね!
ポーランドのお友達にも、日本を満喫してくださいね~、そして
玉三郎さんの「藤娘」を絶対に観に行ってくださいね~そして
もし再来月もいらっしゃるようでしたら「二人椀久」と
「京鹿子娘五人道成寺」もぜひ観に行ってくださいね~
とお伝えくださいね!!!!!

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私もそう思います。

〇〇さん

そうですよね、きっとワイダさんと玉三郎さんは
芸術家として共通しているところがあると私も思います。
ワイダさんは玉三郎さんの創造性や表現力の豊かさを
番組の中で絶賛されていました。

>そしてついに私もポーランドの友人も「藤娘」観に行ってきましたよ!

オオ~、素晴らしいですね。
〇〇さんの感動がよく伝わって参りました。

>「タマサブローは信じられないくらい美しい!綺麗!」と感動してました。

ポーランドのお友達も、観れて良かったですね。一生の宝物。
衣裳や笠に興味を抱かれるのもよくわかります。何回も衣裳が変わって
ツヤツヤの塗りの笠や藤の枝のフサフサ藤の花などなど、
あんなに美しい世界が目の前で出現するんですものね。
12月もいらっしゃるんですね!すっかり玉さんファン!

日本人の方が、見逃してる人たちがいると思うと
NHKで、大々的に「今、藤娘をやってるよーん」って
ニュースで放送していただきたいほどです。おほほ。

いつも応援してくださって、ありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ポーランドのお友達に、お正月の歌舞伎座にも
玉三郎さん出るかもよ、とお伝えください(笑)。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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