角海老で、熱燗ひっかけたし。

昨日は、歌舞伎座の3階席から昼の部を、拝見してきました。

この1週間は激務だったので、朝なかなか起き上がれなくて
「一條大蔵譚」からの観劇となりました。ちょっと残念。
幕間に歌舞伎座に到着。久しぶりに目出鯛焼きが食べたくなって
お店に行ったら、「はい、これが最後の1個です~」と言われて
無事にゲットできました。間に合って、目出鯛!目出鯛!
すっかり気分が上がって、ウキウキと座席に向かいました。

すると、ここで、とんでもないことが。
昨日は通路から4番目の席で、手前にご婦人がお二人座っていらしたのですが
こっちからの方が空いてるし、すぐそこの席なので恐縮しつつ「すみません」と
前を通ろうとしたその時、お二人目のご婦人が、
「あちらからお廻りになれば!」とおっしゃったんです。ええっ?
口あんぐり。二の句がつげないたぁこのことかと。でも、でも、
その方の隣の席だったので、「あの、そこの席なのです」と告げると
そのご婦人は、何も言わずに通路の荷物を引き上げたんです。
目出鯛焼きのテンションがいっきに急降下、地の底へ。
お廻りになれば、って、何様だ?女王様でも言わないよ!
どんなにお洒落して着物きてすましてても、ダメじゃん。
座席運って、あるんだぁーって久しぶりに意気消沈。
隣が気になって気になって、速攻、帰りたくなりました。
でも、「一條大蔵譚」が始まって、仁左衛門さんのチャーミングな
阿呆っぷりを観て、笑っていたら、だんだん気分も落ち着いてきて。

次の幕間では、反対側の人たちがいなくなるのを待って
キッチリ反対側から!出るようにしました(笑)。

そして、いよいよ「人情噺文七元結」です。
舞台がスーッと回転して、女の子に肩をトントンされている
お駒さんの姿が見えました。わぁ~玉さ~ん!ヤッホー!
(心の中で手を振ってしまいました)

洒脱で、情に溢れていて、気風のいい女将さん。
ドンと構えていて、優しいのだけど、厳しさも感じられて。
来年の3月まで待ってあげよう、と長兵衛に言う段で、約束を守らない場合は、
「可哀想だが長兵衛さん、この子は、店へ出しますよ。」
「悪い病にでもなって患うことにでもなったら、長兵衛さん、
神様のバチが当たらなくても、この子のバチが当たりますよ」
と言う時の、女将さんのそこだけゆっくりとした
長兵衛に言い含めるような間合いが、萌えポイントでした。
それまでのシャッキリとした物言いもカッコいいのですが
その、ゆっくりの中に、この人の愛情や恩情が痛いほど感じられて、
胸がじわーんと熱くなりました。長兵衛さん、良かったねぇ。
そういう長兵衛さんも、自分のことより人の命を大切に思える人。
人情って、大事だよなぁ。ボロは着てても~心だよ心!
「表へ出て寒いといけないから、一杯ひっかけてお帰りよ」と
長兵衛に言う時のお駒さんの笑顔がとっても素敵で。
「私も、角海老で熱燗一杯ひっかけて帰りてえよー」の気分でした(笑)。

そして次は、イザ阿古屋の幕見へ!と階段を駆け降りて
窓口に向かったところ、立札に「壇浦兜軍記 売り切れ」の文字が!
オーマイガー!やっぱり無理だったか。でも、今日は帰ろうっと。
野暮な人にも遭遇したけど、
お駒さんに逢えて惚れ惚れして、心はポカポカ。
お目出鯛一日となりました!しゃんしゃん。

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まぁ!

歌舞伎座にもそんな不粋な方がいらっしゃるなんて、悲しくなりますわ。
ある程度の荷物は座席の下に入るのに、ご存知ないのかしら。

まぁ、そんなことは忘れて、玉三郎さんと仁左衛門さんにどっぷりと浸ってこられて良かったです。^^
最後の1個もお腹に入ったし。(笑)

「阿古屋」は新聞の劇評でも評価が高く、ちょっと嬉しいです。

あきれちゃう。

まるこさん

なんていうのか、自分の席を、自分ちだと思っちゃう人。
常識もデリカシーもない人に、気分を壊されるほど
腹立たしいことはないな、と思いました。

でもねー、そんなことは忘れて
玉さんや、ニザさんのおかげでねー。
舞台を観ていたら、楽しくなりました。

まるこさん、ありがとうございます。
そうは言っても、ちょっと気落ちしていたんです。

阿古屋の劇評も、嬉しいですね!

お駒さん

桔梗さん。皆さん。こん☆☆は。

無粋な方たちですねぇ。嫌な思いをされてお気の毒。
でも、素晴らしい舞台に元気を頂けたようで、何よりです。

お駒さん。素敵でしたでしょ?
玉三郎さんのお駒さんに付いては、こんなお話もあるんですよ。
落語の桂歌丸師匠が古典に造形が深くて、他の古典演芸にもお詳しいのはご存じですよね?
その歌丸師匠が玉三郎さんのお駒さんを誉めていらして、特に「ある仕草」に大変感心されて、
今度「文七元結」を高座に掛ける時に、その仕草を取り入れたいとある文章にお書きになっていました。
その「仕草」がどのようなものかは、「企業秘密」らしく具体的には書かれてはいませんでしたが。
その道の一流のプロをも感心させる。どんな工夫なんでしょう?
(ごめんなさい。早く書ければ良かったのですが、なかなかそうも出来なくて)

お駒さんは何度か拝見していますが、私が感心したのは最初の頃のやりとりです。
不義理を重ねてばつの悪い長兵衛さんがアチコチの造作の事を持ち出して、
なかなか本題に入りませんよね。
で、アッチの長押、コッチの造作と長兵衛さんが指さしますと、お駒さんが、
そちらの方にあちこちと目をやってフッと微笑んだです。
そして、いかに満足そうに頷いたんです。
それを見て、「ああ、この人は本当に長兵衛さんの大工としての腕を認めているんだ」と思いました。
長兵衛さんは本当に腕の良い大工で、その仕事は素晴らしいものなのでしょう。
お駒さんは、安っぽいお涙頂戴のヒューマニズムで、長兵衛さんにお金を貸すんじゃない。
長兵衛さんの腕を惜しむからお金を貸すのでしょう。
そして、その腕をもって必死に働けば、借金を返す事は不可能ではない。
そう信じるからお金を貸したんだと思いました。

私の深読みかもしれませんが、そう思わせて下さる玉三郎さんに乾杯!です。

ポチッと。

リリスさん

こんにちは。
お見舞いメッセージありがとうございます(笑)。

もうね、あのまま終わったんじゃ、
ゲンが悪いやねってんでね(言い訳です)
今朝いちばんで、ポチッとしちまいました。
明後日は、一階からお駒さんを拝見してきます。うほほほ。
リリスさんのコメントを読んだせいもあるんですよ。
(ひとのせいにするなー)

企業秘密の「ある仕草」が気になっちゃって。
どこだろー、どれだろー、確かめたい~。
というわけで、ポチッ、でございやすよ。

3階から双眼鏡でお駒さんのお茶碗やタンスの鍵、
火鉢と鉄瓶、キセルなどが良く見えました。
いいものなんだろうな、ぜーんぶ。って。
手ぬぐいでの仕草に、オッと思う時がありました。
キセルの仕草にも。

歌丸師匠絶賛の仕草、あそこかな、ってちょっと思い当たる節は
あるんですけどね、違うかな。宿題です。
一流の落語家師匠を唸らせた玉さんの「仕草」、恐るべし。


>「ああ、この人は本当に長兵衛さんの大工としての腕を認めているんだ」と思いました。

お駒さんの長兵衛さんに対する信頼の深さがとても感じられました。でも、
どこからどうやって育まれた信頼関係なんだろう、と?マークで
ずっと考えていたんです。
なるほど、大工の腕、と見たりリスさん、鋭いです。
ただの同情ではなく、きっちり仕事を認めたうえで
期待も込めつつ、葉っぱもかけつつ、貸したお金。なんですね。
大きな愛情で包んでいるなぁ、って思いました。
お駒さんは、長兵衛さんの人柄もわかってて、ほっとけないんでしょうね。
博打はやるは酒に溺れるはでハチャメチャだけど
心根の優しさや、おとこ気をちゃんとわかってる。
お久も、そんなおとっつぁんのことが大好きなんでしょうね。
そばにいたら大変だけど(笑)、魅力的な人物です。
でも、温かい心があるから、ハチャメチャでも幸せだろうなー。

明後日、宿題の答えを探しに行って参ります。
リリスさん、本当はもう答えを見つけているんでしょう!
きっと、そうですよね。でも、企業秘密ですからね。
私の答えに、赤ペンで点数つけてくださいね。

何はともあれ、玉三郎さんに乾杯~!

なんだかんだで^^

また逢いに行くのねぇ、桔梗さん。(笑)

世の中には、マイロードもマイウェイも一緒くたってぇのが多い。
我が道はいいけど、私道でもないのに、自分の道路通路は困ります。そういう方には、通路丸ごとお買い求めいただくのがよろし。
これ、妙案かも。^^

で、また、行くのね。(確認)

また行くのよん。

まるこさん

あのー、そのー、うほー
お駒さんをやっぱり
一階で、しっかり眺めたいなぁと
思い立って、松竹ウエブサイトをのぞいたら、
またまた良席が待っていてくれて、ポチッと。
この手が、この右手が~。
阿古屋さんのために我慢していたんだけど
今週は時間が出来て、こりゃ行くっきゃないと。
それもこれも、「どこでも私道レディ」のおかげかもね(前向き)

ちなみに、今度は通路際の席にしましたの(笑)。

リリスさんの教えてくださった
歌丸師匠が唸った玉さんの技を
めっけてきますわ。

おほほほ

また行くのね~~~v-315
しっかりと見つめて来た下さいねv-10

>今度は通路際の席にしましたの(笑)。
それが一番。わたくしめも席は通路側オンリー。
知らない他人との接近遭遇は極力回避していますん(大笑い)

No title

ご無沙汰しております。

桔梗さん、イヤな思いをされましたね。
『失礼します』と言われたら、『どうぞ』と言って通りやすくするのは当たり前、
隣席(知らない方でも)の方の両手がふさがっていたら、ちょっと手を貸すのも当たり前、
と思っておりました・・・。

次からは、+笑顔で対応できるよう、鏡のまえで練習中です。←気色悪~!
まぁ、あーゆー言い方しかできない“かわそうな人”と思って流して下さい。って、もう流しちゃってますね。

歌丸師匠のお話を伺ったら、もう一度お駒さんに会いたくなりました。
ポッチとは出来ませんが、幕見に挑戦します。 (やっぱり病気だ)



うひひひ。

リリスさん

クラッカーで祝福、ありがとうございます。←祝福のつもりはない?
またまた、行っちゃうのねー。
リリスさんに火をつけられちゃったのねーv-42
なーんて、早く明日にならないかなーって
今からソワソワしています。
しっかり、見つめてきますね!
で、赤ペン先生、よろしくお願いしますね。

>知らない他人との接近遭遇は極力回避していますん(大笑い)

つくづく、そう感じました。
知らない他人は、びっくり箱や~。
どんなのが飛び出すか、わかりまへん。
知ってる他人(笑)は逢えたら嬉しいのですがね。

リリスさんの阿古屋についてのミニガイドも
お待ちしております~(知ってる他人(私)もずうずうしい)

プラス笑顔で!エライッ!

アユムさん

ですよねー、ふつう「どうぞ」とか「大丈夫ですか」とか。
当たり前が通じない人とは、言葉も通じないんですよね。
それを言っちゃーおしめーよー、ですよ。
いつも励ましの言葉をありがとうございます。

ずっと忘れていたんですけど思い出したことが。
やはり玉さんを観に行った劇場で
その時、私は、通路側から2番目に座っていたのですが
3人の女性が座席の中に入ろうとして
「すみません、通してください」と言ったら
私の右となりにいた端の人が「いやです」って言ったんですi-282
一同、フリーズしちゃって。なんつった今?って。
頑として、「いやです」の人は通そうとしなくて
私は「いやじゃないです」なので、手だけでどうぞどうぞって
やってたんですけど、何の効力もなく。
結局、3人はすごーい遠回りして席に着いてました。
いろんな人がいますよね。
でも、究極の選択で、
①「あちらからお廻りになったら」と
②「いやです」だったら、
私はまだ②の「いやです」と言われた方が
いいかなと思いました。選ばなくていい?
②だと、「なんでいやなの?」って聞けるから(笑)。
まだ会話ができる気がするんですよね。

八千代座では、升席でみんな和気藹々。
自然に玉さんのお話に花が咲いて、とっても楽しいですよね。
気持ちよく、心地よく、お芝居を観られる幸せを味わえます。

そのうち、携帯は切りましょうのアナウンスの後に
お互い譲り合って、座席に着けるようにしましょう、
なんてマナーもアナウンスされたりして。
大人としてどうなの!ですよね。

私もプラス笑顔で、どうぞどうぞの練習、
しておきますね。←誰も通る人がいない

>歌丸師匠のお話を伺ったら、もう一度お駒さんに会いたくなりました。

でしょうでしょう~私も、病気です。
玉恋病は、不治娘の病です。治りまへん。

幕見へぜひぜひ~二人不治娘しよー!

(^ ^;)

二人不治娘ですか~ いいですね!
しかも、“娘”扱いして頂いて恐縮です。

思わず凍っちゃう方がほかにもいらしたとは・・・。
でも、『いやです』の方が『なんでいやなの』って聞ける
なんて、すっご~~~いポジティブ!!
元気もらいました!!!
(いつも、有り余るほど元気なんですけどね)

今年は八千代座に行けませんので、
あの和気あいあいとした雰囲気がよけい
懐かしいです。

おほほほ。

アユムさん

二人不治娘、いいでしょ。でも、
私は、自分を娘って言ってたことに
後で気がついて、あっ。。。ってなってました。
アユムさんは、いいんですよ。全然オッケー。
私の言い訳としては、
二人不治息子じゃなくて、二人不治娘。
親からすれば永遠の娘、という立ち位置で、
不治娘、ってことで(どーでもいいか)

>なんて、すっご~~~いポジティブ!!

昔から無駄にポジティブなんですよ。
どうでもいいところで。
大事なところでクヨクヨしたりしてます。

今年は八千代座は一回お休みですね。了解しました。

実は、今日も、不治娘魂が炸裂しちゃいまして。
「文七元結」がすごく良くて、涙が止まらなくなってしまって。
その勢いで、阿古屋も幕見したくなって窓口に行ったら
すでに売り切れでした。やっぱりかぁ、と。
しょんぼりと、とぼとぼと、銀座方面に向かって歩いていたのですが
阿古屋も今月はあと5回だなぁ、とか思ったら
いてもたってもいられなくなって。
気がつけば「当日券売り場窓口」にいましたとさ。
博多座あきらめてもいい、阿古屋見たい。
と、自問自答しての参戦でした。
阿古屋も素晴らしかったです。人生に悔いなしです。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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