カラ~ンコロ~ン、「牡丹燈籠」へ。

今日、歌舞伎座夜の部「牡丹燈籠」に行って参りました。

幕が開くと、夜の川っぺりのブルーと橙色の窓の灯りが美しくて
わぁ~っキレイって、いきなり景色に感動してしまいました。

お露とお米二人の駒下駄の音が、怖いです。
カラーンコローンが、不気味に響いて。

皆さんから教えていただいた通りで、私も、
お峰と、伴蔵のやりとりには、声を出して笑っちゃいました。
二人の言葉の掛け合いに、人間心理の微妙なところを突っつかれる感じで。
愛情が伝わってきて、かわいい夫婦だな、って、見ていて微笑ましくなりました。

お峰さんのちゅうちゅうたこかいなの時の手の動きが
今も脳裏にやきついて、思い出しただけで笑っちゃいます。
手がぷるぷると細かく震えているのですが、指の開き具合が独特で、
それ自体がタコの足のようにも見えて。とにかく面白過ぎます。

あと、伴蔵が、恐怖のあまり歩けなくなっちゃって
ぷるぷる震える足を前へ、前へ、と無理矢理出そうとする時の動きも
ツボに入ってしまって、涙が出てしまいました。

恐怖を感じると、ひとは、身体にいろんな変化が起こるのだ、という
その変化が、手で足で全身で感じられて人間の滑稽さがあぶり出されていました。
お峰は最初は低音の声なのですが、恐怖を感じるごとに、
どんどん高い声になっていくのも可愛らしくて。
幽霊の話しを伴蔵から聞いて、恐怖におののいたお峰さんが背中を丸くして
突っ伏して、「そのあとどうなったのー」という時が最高に面白くて、場内は大爆笑でした。

ドキッとしたのは、お峰が、ボロボロの団扇をガサッと
床に置く時の乱暴な感じでした。玉三郎さん的にも、いつも、しっとり上品で、
ああいう動きをすることはないので、何だか新鮮でした。
関口屋の場面になってから、お峰さんの団扇は品の良いものになっているのですが
やはりガサツに、バサッと床に置くのです。そこにお峰さんという女性が
表れているのだなとその置き方がとても心に残りました。

仲の良い夫婦のやりとりに思いきり笑った分、後半が、とても悲しくて。
お峰さんの「何が幸せで、なにが不幸せなのか、わからなくなっちまったんだよ」という言葉に
胸がジーンとしてしまいました。あんなに大事に思い合っている夫婦なのに、
こんなことになっちゃって。あんなに素直な気持ちを交わし合えた夫婦なのに、
こんなことになっちゃって。。。と。何が良くて、なにがいけないのか。
本当に、人間の感情ほど、怖くて悲しいものはないですね。
でも、伴蔵が、最後の最後まで、お峰さんを思っているのだということを
強く感じることができて、救いがありました。いい話しだな、とも思えました。
猿之助さんの落語は、落語落語していないところが良かったです。
優しい語り口調で、物語の大筋が情緒的に伝わってきました。
お米さんと、お露さんも、ドロドロしていて不気味で、ぞくぞくしました。

楽しすぎて、笑い過ぎて、寂しさを感じるうちに
あっと言う間に、終わってしまいました。
舞台に流れている空気がずっと澄んでいて、清らかでした。











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おかえりなさいまし〜。

桔梗さん、おかえりなさいまし〜。

「そのあとどうなったの〜」は、私も笑っちゃいました。
あのシーンが一番好きです。
玉三郎さんと中車さんの夫婦役、息がぴったり合っていましたね。
相手を信頼し、緊張しながらも楽しんでいる空気が伝わってきて、
本当に良い舞台を観た満足感で、心が満たされました。

水曜日に3階が取れましたので、また行ってきます。
客席を飛ぶ怪しい灯籠を上から見たいと思います。

たらいま~カラーンコローン。

フクギさん

たのしかったー!声を大にして!

かわいい夫婦ですよね。
気持ちのやりとりが、きっちり伝わってきて
お互いを大事に思っているんだなって。
気持ちをどんどん持っていかれて
笑ったり、ホロっとしたり、ゾゾっとしたり。

お峰さんの声が、3オクターブくらい上がって
「そのあと、どうなったの~」(笑)。
可愛かったですね。気持ちもわかるー。

何気にお六さんが、かなり怖いですよね。
もしかして、一番怖いかも。
あの丁稚の男の子の恐怖体験も一番かも、と帰ってきて思いました。
横で寝ていたお六さんが、あんなふうになっちゃうんでしょう(笑)。
洒落になりませんよね。

>本当に良い舞台を観た満足感で、心が満たされました。

そうそう、満足感で満たされました。いいもの観たな、って。
次回は3階席からですか。上から観る牡丹燈籠、いいな。
私も、26日にまた行くのですが
その前に、幕見に駆け込む気配バリバリです。

玉三郎版「牡丹灯籠」

魅力あふれるレポートありがとうございます。
いろいろ思い出しました。


幕開きの舟。うまーく舵を切って、客席の拍手に送られて、花道に乗り入れて引っ込みました。
どうやって動かしているんでしょうか。


カラーンコローンの下駄の音は、PAを使用していたみたいですね。
音響も照明も、玉三郎さん仕様でした。


笑わせどころは、シネマ歌舞伎にもなった仁左衛門さんとの歌舞伎座の舞台とほぼ同じだったように思います。幽霊がこわいからと、押入れに入るとことか、 小判を数えるとことか、久蔵にカマかけて聞き出すところとか。


大きく違うのは、ラストの、お峰の最後までのいきさつ。
仁左衛門さんのときは、口ふさぎのためということでしたが、今回は、幽霊に取り憑かれたお六に惑乱して、そのつもりもないのにお峰まで・・・という設定でした。
今回のほうが、スッキリしています。


仁左衛門さん、最後まで演じ方に悩んでおられた悲劇のクライマックスですが、今回のだとすんなり演じられたかも。
ま、「累」のような場面も歌舞伎的で、仁左衛門さんならではの美しさではありました。


あと何回か、いろんな席から拝見するのが楽しみです。

ありがとうございます!

京にんじんさん

またまた感想をお送りくださり
感謝いたします。

観劇後に、いろいろ話したくなるお芝居でしたね。
あーだった、こーだった、あそこが良かったって。
帰ってきてからも、いろいろ思い返して楽しめました。

下駄の音のPAとは、音響システムの最新版ってことなんですかね。
普通の音の響き方とは違っていましたね。重層的で、ヒンヤリした音。
いろいろ凝ってますね、玉三郎さんの演出は。
冒頭の背景が、とてもキレイなブルーで、おおーって。

幽霊の話しなんですけど、嫌なドロドロじゃなくて
清涼感があって、空気が澄んでる感じがしました。
救いがあって、愛情が心に残るところが良かったです。

仁左衛門さんの時のラストは、口ふさぎのため、って思えちゃうところが
ちょっと残酷で、夫婦愛が消えちゃいますよね。
でも、あの時も、最後、仁左衛門さんは、「お峰~!!!」って
叫んでましたよね。そこの感情を、今回は、じっくり時間をかけて
演じていらっしゃいましたね。

すぐまた観たいなーと思って、チケットウエブ松竹を見たら、
なんと、3階の戻り券を発見しました。迷わずゲット。
明日の夜、また観てきまーす。あははは。リンダどうにも止まらない。

カラン、コロン

11日夜の部行って参りました。

カラン、コロンという下駄を響かせる音を聞いたせいか、冷たい空気が終始流れていいたような(笑)

伴蔵から相談された話に、お峰は知恵をつけてけしかけてるのに、二人の言い回しがあんまりしっくりしているので、恐いけど先の展開が気になり自然に惹きつけられていました。

お峰さんが一気にまくしたてる長台詞には、思わず拍手!
ちょっと震え声の「ちゅうちゅうたこかいな」聞けて嬉しかったです♡
全然違うのに、呼ばれてるような気がして?

今月も桔梗さんにお会いできてよかったです♪

早口長台詞

あんずさん

11日の「牡丹燈籠」の感想を
ありがとうございます。

カラーンコローンは、音がヒンヤリしてましたね。
彫りの深い音というかね。

お峰が知恵をつけたことを
後になって、自分で、罰が当たったと嘆いているところでは
そんなことないよーって、励ましたくなりました。
あなたは悪くないんだよ、って言ってあげたい。

長台詞は、今日も拍手喝采でした。
たたみかける迫力がすごいです。
ちゅうちゅうたこかいなの震える声も、いいですよね。

私も、あんずさんにお会いできて嬉しかったです!
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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