「いつ見ても、いい~女だねぇ~」

歌舞伎座昼の部に行って参りました。

10時半に、歌舞伎座前に到着。すると!
2日目から、幕見席が、てえへんなことになってますぜアニキ(誰だ?)
その時点ですでに、「与話情浮名横櫛」の看板には「売り切れ」の札が!
えっ??お富さんの幕見の発売は、11時15分からだよね?ええ?なんで?
ああ、そっか、「南総里見八犬伝」から通しで買うお客さんで、
売切れちゃったんだわぁ~!ぎゃースゴイ、と、心の中は大忙し。
着いていきなり度肝を抜かれてしまいました。

今日は一等席を取っていたので、無事に着席できました。あーよかった。
幕が開いて、お茶屋の女将さんが、あ、ご新造さんの噂をすれば、
あちらから、やってきましたよ、という段には、舞台の上の人も下の人も、
いっせいに揚幕に視線を送って、お富さんの出を今か今かと待ってます。ちゃりん。
花道がパッと明るくなって、傘をさしかけられたお富さんが、キタ―ッ!キタキタキッター!
この時を何か月、待っていたことでしょうか。あー、お富さんだぁ~!
すぐ目の前でお富さんが立ち止まったので、私の心臓はバッコンバッコン。
なんて粋な女のひとなんでしょう、着物がお洒落。扇子を片手に、涼しい風情。
深川で芸者をやっていたイケイケのひとなんだ、ってことがよーく、わかります。

「見染め」の場では、まなざしに思いが溢れていて、こっちまでドキドキ。
ひとは0.5秒で恋に落ちるそうですが、まさにその瞬間を目撃しちゃった感じで。
でも与三郎さんの羽織が、なかなか落ちなくて(笑)、ちょっとヒヤヒヤ。

「源氏店」では、湯屋から帰ってきたばかりのお富さんが洒脱です。
洗い髪に櫛をサクッとさした姿が何しろカッコいい!黒髪が艶々。
藤八さんが、「鉄瓶は南部ですね、お軸は抱一ですね」と
ちょっとずつ近寄ってくるのを、お化粧しながらシャラッと交わす
その様子が、とっても軽妙で、洒落ていて。お富さんって、寛容で、
心豊かで、何かを諦めているひとなんだな、って思いながら見つめていました。
ちょっとやそっとのことじゃ、驚かない感じもあって、藤八さんの顔に
いたずら描きして遊んじゃうんですもんね。おもしろいひとですね。
でも、与三郎さんがやってきて、名乗りをあげてからは、
お富さんは、しっとりと女になっていくんですよね。
その心の動きがスーッと伝わってきて、今も与三郎さんのことを
心底、好いているんだな、というのがよくわかりました。
お富さんも大変だったんだよねぇ、って。胸が熱くなりました。

でもって、最後に、多左衛門が、実は、お富さんの本当の兄さんだった
ということがわかるのですが、それを知ったお富さんが、動揺しているところで
スーって幕が引かれてしまったんですよ。ぽかーんとなっちゃって。
一瞬、まだ続くんだよね、と思っていたら、灯りがついちゃったので
えええ~っ、なになになに?ここで終わっちゃう?ここでー?って。
正直、驚いて、私は、しばらく席を立てませんでした。ほんとに終わり?って。
最後、与三郎が、途中で折り返して、お富さんの家と反対の方に引っこんでしまうのですが
その意味もわからなくって、ハテナマークがいっぱい出てしまいました。
いつもは、与三郎が「源氏店」に戻ってきて、多左衛門が実の兄だったことを
お富から告げられて、そうだったのか、と二人寄り添って、これからも一緒だよ、と
幕になるんですよね。その部分があるのと無いのでは、こんなにも違うんですね。
私は、なんだか、やるせない思いになっちゃって、ガックリきてしまいました。
帰り道、ずっと、なんでなんだろう、ってモヤモヤしちゃって。
私だけなのかな、そんな風に思っちゃうのは。
でも帰って、寝て起きたら元気になりました(笑)。
きっと、また観たら、感じ方も変わるかもしれませんね(切り替えは早い)。

お富さんにまたすぐに逢いたいなーっと。明日、幕見してこようかなー。

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ていへんだ、ていへんだ

桔梗さん♪
ぴこさんも、ありがとうございます。

夏の風情たっぷりな七月大歌舞伎。

最後の幕切れ、余韻が残っていいのかな。
私も以前、仁左様玉様で観たときは、桔梗さんのおっしゃるところで、
チョンチョンチョン…だったと記憶しているのですが。
元の鞘におさまれて良かった(安堵)と。

でも…今回の…。
明大での講演会を思い出したりして。
想像が膨らむ…どんな気持ちになるのか、楽しみになりました。


それから、桔梗さん、先日久々のコメントをありがたがってくださって、恐縮…でもすごおく嬉しかったです!
しかも、たっぷりな明大レポも一緒に上げてくださって!

そうだ、東京新聞の玉さま記事の最後に書かれていた、
円朝さんに関係した展覧会@東京藝大美術館、
9/1-15(確か)限定で、松園先生の「焔」展示されますよ。
ってご存知かもしれませんけど~。

ちゅうちゅうたこかいな〜

夜の部に行って参りました〜。

さすが、玉三郎さん演出。
笑いどころ、見どころ盛りだくさんでしたよ。
詳しいことは内緒。観るまでのお楽しみです。
中車さん、玉三郎さん夫婦の息がぴったりで、
本当に楽しいお芝居でした。

次はもっと近いお席で観たいなあ。
出来る事なら、1メートルくらいの距離で、空気の動きを感じてみたい。
チケットWEBチェックは、日課です。

余韻は残らず。。。

くるりんさん

またしてもコメント、ありがとうございます!

思えば、昨年の7月は、お辰さんと富姫さん、
だったんですよね。早いな、一年は。
今年も夏の風情たっぷりと。
お富さんのお着物や扇子がとにかく素敵で
粋を、こんな風に感じさせてくださる方は
今の時代には、玉さんだけ、って思っちゃいました。

でもね、幕切れには、余韻はなかったです。
あれで終わっちゃ、いけないよな、って思いました。
自分だけの意見ですけどね、もちろん。
何か、理由がおありなんでしょうかね。
感じ方は皆さん違うと思うので、
くるりんさんの感想、楽しみにしております。

円朝さんの展覧会、知りませんでした。
お知らせくださり、ありがとうございます。
あと、松園さんの「焔」も展示されるのですね。
ぜひ、観に行きたいと思います!

くるりんさんは、歌舞伎座は、まだまだ先かな。
またコメント、お待ちしておりまするー。

夜の部でしたか。

フクギさんは、どこかいなーって
あっちこっち、ウインクの用意をして
見回しておりましたが、ついぞ見つけられず。
それもそのはず、わたしゃ昼の部でございました。

夜の部は、来週の土曜日に行ってきます。
笑いどころ、見どころ、満載なのですね。
なんたって、玉さんと中車さんのご夫婦を拝見するのが
楽しみです。さっそくの感想をありがとうございました!

えっ?

あららら?そこで終わり?

まぁ、仁左衛門さんじゃないから仕方がないのかもしれませんけど・・・・・・
覚悟して参りますわ。(ぶぅ~)
いいんです。玉三郎さんにお逢いできるんですから。^^
亀ちゃんの舞台も観られるし。

「焔」情報ありがとうございます。残念ながら、展示日限定だと行かれませんわ。みなさん、ご感想をお寄せくだされ。
あっ、このお座敷にね。(居候)



そこで終わっちゃったの。

まるこさん

ラストシーンがなくなっちゃうってのは、
なにか理由があるんでしょうかね。謎ですわ。

お決まりのラストでも、着地点がないと、
気が抜けるというか、締まらないというか。
心の置き所がないまま放り出されちゃう感じがしました。

玉三郎さんの舞台では、初めての体験でした。
感じ方は人それぞれですから、ああいう構成も
アリアリなのかもしれませんがね。

亀ちゃん、エンターテイナーの蜘蛛さんでした。
いろんな仕掛けがあって、楽しめます。
糸にからまってきてください。


プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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