「心が、あぁ~」@明治大学講演会  第一部

27日(金曜日)の18時から開催された
明治大学の坂東玉三郎講演会ー2014に行って参りました。

今年も二部構成で、第一部は玉三郎さんおひとりの講演、第二部は斉藤教授と
玉三郎さんとの対談形式によるお話でした。

講演会の帰り道、忘れないようにと書きなぐったグチャグチャのメモを元に
印象的だったことをこちらに書かせていただきますね。 なもんで、
内容が正確でないところがあるかもしれません。ご容赦くださいませ。(先に謝っちゃおう)

齊藤教授の簡単なごあいさつのあと、玉三郎さんはグレイ系の麻のスーツに、
お洒落なスタンドカラーの白いシャツで、颯爽と登場!
舞台に向かって右側のソファに腰かけられて、マイクを片手に、お話が始まりました。

「台本がないと話すのは苦手で」とおっしゃいましたが、
何をおっしゃるうさぎ玉さんです。
今回、特に唸ってしまったのは、玉三郎さんのお話には、「えー」とか「あのー」とか
無駄な言葉がほとんど途中に入らず、なめらかにスイスイとお話がつながっていくのです。
すんなりと耳に入ってきて、非常に心地よく、お話がわかりやすかったです。
もうひとつ唸ってしまったのは、言葉ありきではなく、思いありきで、どうすれば
ご自分の思いを正確に伝えられるか!という視点で言葉を吟味して選ばれていらっしゃるので
表現がとても柔らかくてデリケートで、既成概念抜きで思いを実感できました。
また、お話の合間、合間に、「昨年も講演会にいらした方はいらっしゃいますか?」とか
「僕、これ去年も話してましたか?」(笑)など、私たちが手をあげて答えるという双方向での
コミュニケーションが楽しかったです。お客さんのことをまず知ってから、話を選んでくださっていて。
というわけで、「話すということ」についても、しょっぱなから、いろんな発見がありました。

第一部は、新しくなった歌舞伎座について解説してくださいました。

☆楽屋がとても快適になったことについて。
 〇廊下がとても広くなったので大きい衣裳をつけても歩きやすくなった。
 〇今までは洗面所やシャワーに行くにも部屋から出なくてはならなくて、
  女形という立場上、変なかっこもして行けないので大変だったが今度は
  水場が部屋の中にできたので、舞台に出る以外は部屋の中で用が済んでしまう。
 〇楽屋の中にあるいくつかの部屋がをグルッと通り抜けできるようになったので
  出入りがとても楽になった。 
 〇後ろにあるビルの間から外気が入るようになった。

☆せり上がりや回り舞台などの舞台機構が良くなって、規格も大きくなった。
 以前はセリ上がりの場合、背が高い役者さんは少し座って待機していないと3階から頭が
 見えてしまっていたが、今は普通にスタンバイして出て行ける。

☆花道のスッポンの下の構造が驚くほど広々として快適になった。
 ここは、立ち上がって、実演で解説してくださいました。
 昔は通路が狭くて窮屈だったが、今は奈落に柱がなくて、スッポンが下がるとフラットな床に
 なっているので、どこからでも乗れるし、降りるときは自由にどっちにも出て行ける。

☆床が柔らかくなったこと。膝や腰に負担がこない、明るい話しです、と。

いつも歌舞伎座に行っても舞台しか見えないので、楽屋や舞台機構のことなど
玉三郎さんの言葉で、裏側のお話を聞けたことがとても興味深くて、いろいろと
初めて知ることばかり、嬉しかったです。舞台を観る上でも勉強になりました。

歌舞伎座のお話のあと、玉三郎さんが、「ちょっと暗い話を、今日はしたい」、と
おっしゃったので、私は、え~~っ、どういう暗い話しなんだろう~暗いのこわいよーと、
心配になってしまったのですが、
歌舞伎座が閉場している間に、舞台で使う小道具や
浴衣、草履などを作る職人さんがいなくなってしまった、というお話でした。

☆お稽古で着る小紋や縞ものの浴衣が専門店にも、なくなってしまった。
 (買うなら、今のうちですよ!と玉三郎さん)
☆「鷺娘」や「雪」で使う傘の骨のたゆみのカーブを出せる職人さんが
 いなくなってしまった。
 玉三郎さんの傘は、20数年使い続けているもの。
☆裏がフエルトの草履をはいているが、その上の畳の部分を編む職人さんが
 いなくなってしまった。
 これから履く分の草履をまとめて注文されたそうです。
☆ハギをしないで着られる尺一寸、尺二寸の反物がなくなっている。

「これが落ち込む話でございました」と締められましたが、
玉三郎さんたち歌舞伎の世界の方々にとって切実なことばかり、
また日本のいいものがどんどん失われてしまうという意味でも、
憂うべき深刻な問題ですね。

「皆さんに日本に目を向けていただきたいけれど、
「日本の心」という言葉は嫌いなんです、これを出すと
水戸黄門の印籠みたいに、みんな「へへーーー」ってなっちゃうから(笑)」
とおっしゃりながら、「皆さんにも歌舞伎に目を向けていただいて、
心があぁ~っと思える日本というものを続けたい」とおっしゃって
この「心が、あぁ~」の「あぁ~」が、本当に気持ちがこもっていて
とても印象的でした。「あぁ~」(溜息のような、感嘆のヴォイス)

「天守物語」は5年ぶりで、前と同じにできるかしら、と思いますが、みなさま、どうぞ
ご来場くださいますようよろしくお願いします、とも。
もちろん、大拍手でした。行くっきゃない!

終始、右を向いたり、左を向いたり、どちらのお客さんからも見えるように
細やかにお心配りをされていらして、そんなところにも、「心があぁ~!」でした。
お話されている時の優しい表情にも「心があぁ~」。

第二部について、あらためて書きますね。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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