露草

ずっと見て見ぬふりをしていた生垣の草が限界マックスに
今日は、早起きして庭仕事をしました。

草むしりをしている時に、どうしても抜くことができないのは
きれいな花をつけている雑草たちです。

露草もそのひとつ。夕暮れ時の空のようなブルーに見惚れて
あっちにもこっちにも生えているのをそのままにしています。

今から76年前の9月7日に亡くなられた泉鏡花さんの
辞世の句に、露草が詠まれています。

「露草や 赤のまんまも なつかしき」

枕元にこのメモが遺されていたのだそうです。
「赤のまんま」というのは、露草と同じように道端に生えている
犬蓼(イヌタデ)のこと。その小さな赤い実をお赤飯に見立てて、
「赤まんま」とうい別名があるのだそうです。

命の灯が消えかかっている時に、野っぱらに茂っている露草の青と
犬蓼の赤、野草の美しさを想起するなんて、鏡花さんらしいですね。
子供の頃の情景が浮かんできたのでしょうか。
野草の美しさ、たくましさ、儚さ。 自然に還っていく時を感じます。

秋は、花を見ても、何となくしんみりしてしまいます。

初夏から咲き続けているダリアに、露草が蝶々のように寄り添っていました。

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「大和屋好み 京人形」

グランドシネマ「日本橋」で、
初めてお顔を拝見できた重要人物。

それは、葛木の姉の身代わりとして出てくる、京人形です。

舞台で拝見した時、遠目ながら、そのお人形の
上品で美しい佇まいや、ゾクッとするような存在感が
とても気になっておりました。

「人形は寂しいことよ」
お孝さんの言葉も胸に刺さりました。

シネマでは、そのお人形がワイプで映し出される場面があって
わぁ~、あのお人形さんをこんなに間近で観られるなんて、と
いたく感動したのです。

なんて美しい顔立ち、お着物の風合いが素晴らしくて、
桜の枝を持つ手は、血が通っているかのよう。
よくぞお人形さんをドアップにしてくださいました!と
玉三郎さんの編集にあらためて感謝感激。

グランドシネマ「日本橋」のパンフレットを拝見したら、
「大和屋好み 京人形」というタイトルで
お人形を製作された林駒夫さんの文章が掲載されていました。

「その電話は秋のある日、突然にかかってきました。
電話の向こうで端正な声が「大和屋でございます」と告げてからの数週間は、
私にとって忘れがたいものとなりました」という書き出しの手記を読んで、
お人形がなぜそんなに素敵なのか、秘密がわかりました。

ぜひ、読んでみてくださいね。(とっくに読んだ?)

「日本橋」を、観尽くしたい、味わい尽くしたい!
そんな思いで胸がいっぱいになりました。

昨日、ようやくお花見へ。
舞い散る桜の花びらがコップに浮かんで、なんとも風情が。
満開では味わえない花見酒となりました。

桜よ~散っておくれでないよ~。
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日本橋のたもとで

仕事の待ち合わせの連絡で
「日本橋のたもとに、13時に来てください」とメールがきました。

日本橋のたもとに、って、なんだか決闘みたいだな、と思いながら、
久しぶりにザ・日本橋へ向かいました。

普段は素通りして見向きもしなかった日本橋ですが
なにしろ来月から玉三郎さんのお芝居「日本橋」が始まりますからね~
もう、写真まで撮っちゃいました。

第19代目の「日本橋」は石造二連アーチ式。
下を流れているのが「日本橋川」ということも初めて知りました。
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あらためて眺めると、石垣がきれいですね。中央には守り神の獅子が。
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いろんな角度から、熱い眼差しで日本橋を眺めていたら(変な人ですよね)
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決闘相手が、遅れてやってきました。
いかんいかん仕事だった。

朝日デジタル新聞に、玉さんのインタビューが出ています。
「和歌のように、詩のように。異常だけど、美しい」と語る。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201211210811.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201211210811

日生劇場「日本橋」のHPにもテレビご出演情報が出ています
http://www.tamasaburo-nihonbashi.com/news.html

「泉鏡花の世界」@夏の文学教室

7月30日に東京・有楽町の読売ホールで開催された
玉三郎さんと真山仁さんの対談による
夏の文学教室「泉鏡花の世界」のレポートを、
我らが遠征クィーンの京にんじんさんが送ってくださいました。

またしても、とても詳細な様子をお知らせいただき
行った気分、見た気分、聴いた気分になりました。

どうもありがとうございます。こちらに、ご紹介させていただきます。



遅くなりましたが、ご報告いたします。

「世界の旅」新潟コンサートの翌日7月30日、
東京は有楽町よみうりホールで開催された「夏の文学教室」1日目に参加しました。

http://www.bungakukan.or.jp/annai/annai.htm

3コマ目の講師が玉三郎さん、聴き手が真山仁さん、演題は「泉鏡花の世界」。

予定よりも少し遅れて登場の玉三郎さん、ベージュ系の麻のスーツ、
茶色のサンダルシューズ、白いソックス。

白い布でおおったテーブルが二つ、はす向かいに並べられて、
上手に玉三郎さん、下手に真山さん。

玉三郎さん、いつものように姿勢よくスッと椅子にすわり、
手元にはなにもなく、身一つ、記憶だけで、真山さんを迎えます。
コンサートで声がお疲れか、いつもよりも低い声でした。
真山さんは、ときおり用意のメモを見ながら、ご質問。

Q(真山さん) 最初に見た泉鏡花作品は?

A(玉三郎さん) 昭和35年くらい、8歳か9歳の頃、
歌舞伎座でみた「天守物語」。

内容はわからなかったけれど、こわいものがでてきて、
色彩豊かで、理想的な世界がくりひろげられていた、という印象。

10歳くらいまでに、色とか形の好き嫌いは決まって、ずっと変わらない。


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泉鏡花・幻想の世界@行徳

玉三郎さんの朗読公演「泉鏡花・幻想の世界」に
昨夜、行ってまいりました。

地下鉄東西線が、行徳の駅に着くころ
オレンジの夕焼け雲が、もくもくと
とても幻想的に空を彩っていたのです。

おー、まさに、鏡花さん日和と
車窓から、見入ってしまいました。

玉三郎さんは、颯爽と!白のスーツでご登場でした。
サテン地のような光沢のあるクリームホワイトのスーツに
白いワイシャツに白いネクタイに白い靴下に白い靴。
そして、インカムマイクも白!オシャレです。

私の脳が、一瞬、シアターコンサートにスイッチしてしまいました。
歌って~やさし~く~♪とメロディが聴こえてきそうでしたが
ちがうちがう~今日は、朗読ですよー。

最初に、玉三郎さんから鏡花さんの作品に対する解説がありまして
そこで、「鏡花先生の作品は魔界とか異界とか霊界などと
言われますが、魔界ということはありませんね、異界ですね。
人間とは違った場所にいて人間のことを話す」とおっしゃいました。
私は、魔界だと思っていたので、うーむ、そっかあー
魔界ではないのか、異界なのか、と新たな発見がありました。

シネマ歌舞伎が今、上映されているということもおっしゃり
その時に、「鏡花三部作」とおっしゃったあと、「三連作」、
と言い直しておられました。三つが繋がりのある作品なのですね。

玉三郎さんが演じられているお役はもちろんですが
「夜叉が池」の姥、「海神別荘」の公子、「天守物語」の図書之助と桃六が
これまた素晴らしくて、凄いなあと聞き入ってしまいました。
声がいいんですよね。低音にしびれちゃいました。音域が広いですね、やっぱり。

「夜叉が池」の子守歌、よかったです♪
「恋しい人と別れているときは、歌を歌えばまぎれるものかえ」ってのも
いい台詞ですよね(涙)

あと、台詞と台詞の間が、たたみかけるように次々進むので
よくもまあ、あんなスピードで、公子→美女→公子→美女などと
一人で掛け合いできるものだなあ、というのも恐れ入りました。

三作ともまったく雰囲気の異なる、鏡花さんの幻想世界へと誘われました。

特に、「海神別荘」の公子は、舞台でほかの役者さん(海老蔵さんと獅童さん)が
やられているときと、まったくイメージが変わり、公子が好きになりました(笑)

明るくて、おおらかで、やさしくて、ああ、この人となら結婚したいなー
楽しそう~、と(あはは)
これまで、私は、公子はあまり好きじゃなかったんですね、なぜか。
玉三郎さんご自身も、笑顔で楽しそうに語っていらして
とっても楽しんでいらっしゃるように感じました。

ハープの演奏も、素敵でしたねえ。朝川さんの涼やかなメロディ。
演奏のないときは、朝川さん、瞑想されているように目をつぶっていらっしゃいました。
休憩時間が終わるころ、朝川さんだけ舞台に出ていらして
調弦されたのです。私はハープの調弦を初めて拝見したので
へ~弦の上に調整のねじがあるのか、あーやるのか~、と
いちいち感心しながら、見せていただきました。

第二部の冒頭で、玉三郎さんが
「みなさん、もう「天守物語」については、ご存じだと思いますので」
とおっしゃったのですが、玉さんファンはそうかもしれないですけど
会場にいる全員は、たぶん、知らないと思いますーっ(笑)

富姫様は、先日、シネマ歌舞伎で拝見したばかりでしたので
声を聴くと、その場面の映像がふわーっと浮かんでくるのですが、
目の前には素顔の玉三郎さんが座っていて、不思議な気持ちになりました。

鏡花さんの作品は味わい深く、これから先、玉三郎さんの朗読を
何回も聞いて感じて、また聞いていきたいなあ、と思いました。

玉三郎さんは、鏡花先生の作品世界を本当に深く理解して、
愛おしみ、慈しんで、朗読されているのだな、ということが
じんわりと伝わってくる2時間でした。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

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