玉三郎さんの歌声に、陶酔♪♪♪

フレンチの美食と美酒を堪能した後は、
待ッッッてましたぁ!玉三郎さんの魅惑の歌声です。

幕が上がると、ピアノの伴奏がはじまって、
舞台上手から、歌手・坂東玉三郎さんが登場されました。
わぁ!きゃっ!、とあちこちで小さな歓声が上がり
私も、わあぁっ!と思わず声を上げてしまいました。
玉三郎さんのスーツが、キラキラ煌めいていたからです。
スゴイ!視線を奪われました、キラキラキラキラ
イタリアでゲットされた生地でしょうか。
総スパンコールの黒の上下で、ズボンは細身仕立て、
黒いシルクのシャツも美しい光沢感で衿元がお洒落です。
靴は、もちろんキラキラバージョン。玉三郎さんのファッションを
見ているだけで、気持ちが華やぎました。

玉三郎さんは、声量がさらにパワーアップしていて、
歌手というより声楽家だわ!と思いました。
専門的なことはわかりませんが、発声法が前とは違う感じで
喉の奥の方が遥か彼方まで開かれているイメージというか
ご自分の歌唱法を確立されていることが一耳瞭然でした。
そして、シャンソン、ボサノバなど全12曲を熱唱してくださいました。

曲名や曲の順番はメモをして参加していた方々にも確認したので
たぶん合っていると思うのですが、もし間違っていたら教えてくださいませ。

第一曲めは、「セ・シボン」

「セ・シボン」は、八千代座でも歌ってくださったのですが、個人的な見解では、
玉三郎さんの歌声がシルクの風合いから、ヴェルベットの風合いに変化している、
と感じました。こっくりとした厚みがあって、まろやかで、深みがあって。
いずれにしても、玉三郎さんの歌は、やさしいなぁと思いました。

第二曲めは、「枯葉」

秋にはまだ早いんですけど、と前置きされて。
ダンディな歌声 。暮れゆく~からのしっとりした感じが濃厚で
ロマンティックな大人の唄。お洒落な秋の色が浮かびました。
ララララ~ラリララリ~と口ずさまれるのがいいのですよ。

第三曲めは、「人の気も知らないで」

ダミアの歌でございます、とおっしゃられて。初めて聞く曲でしたが、
前奏でグッときました。ヴァイオリンが哀しくていいんです。
阿古屋の胡弓を思い出しました。 歌詞も哀しい。
いい歌だなぁ。玉三郎さんが歌うから、めっぽうドラマティック。
恋人につれなくされた女心がとても丁寧に歌われているのです。
「人の気も知らないで」というタイトルにもしびれちゃう。
この歌も、定番化していただきたいです。

次の2曲は、越路吹雪さんのカセット「世界の恋人たち」に入っている曲です、
と解説してくださいました。八千代座のコンサートの時に、玉三郎さんが、
「越路さんのカセット「世界の恋人たち」の歌が素敵なので、いつか皆さんに
お聞かせしたい」、とおっしゃってくださったので、私は、ぜひ聞いてみたいな、
と秘かにずっと楽しみにしていました。なので、またまた、うおぉぉお~ッ!でした。
21才の時 海老玉コンビで大役を抜擢されて歌舞伎座に出ずっぱりで
エネルギーを使い果たしていた頃に、この「世界の恋人たち」を聞いて、
ヨーロッパの旅をした気分になっていた、とお話ししてくださいました。
合間、合間のお話も、簡潔かつ味わい深くて、玉三郎さんならではでした。

第四曲めは、「アマリア」

「アマリア」は失恋した女の子をなぐさめる 歌。
過ぎたことは忘れなさい、という女性のその歌声が
ゆっくり諭すようにでも優しさが滲んでいて泣けてきました。
玉三郎さんでなくては歌えない大人の女性の心を感じて。

第五曲めは、「ひとりぼっちの愛の泉」

この歌は、ヨーロッパの味がするとおっしゃいました。
ちょっと、さびしいんだけど明るい情景が見えてカラッとして。
艶のある声で、高らかに歌われて、そんなさびしさも
何てことないわね、って思えるような。歌詞もいいです。
幸せとは目に見えない明日を待つことなの~
というフレーズが心に残りました。タイトルもいいな。 
ララララ~ラララララ~がまろやか。
玉三郎さんの思いが込められています。

第六曲めは、「いそしぎ」

これを唄っている方を尊敬していて、素晴らし過ぎるから
名前が言えないとおっしゃってました(笑)。
海辺の情景が浮かんできました。玉三郎さんの低音が果てしなくて。
水彩画のようなボサノバ。二人の愛の日々が切ないです。

第七曲めは、「WAVE」

赤坂ブリッツで初めて歌われた時から大好きな歌。
玉三郎さんの歌詞がすごくいいんです。
ロマンティック で、海のそよ風を感じます。やさしい歌声が、
ナチュラル。低音の歌い方が変化していました。
永遠になる~の最後の、る~が萌えポイントでした。
今回、また歌ってくださって心底、嬉しかったです。


第八曲めは、「Someone to watch over me」

高らかな歌い方で、すごく素敵でした。
語尾が丁寧で、この広い世界の~どこか~
からの果てしない感じに迫力があって凛としていて、
ミュージカルのステージの劇中歌のように聞こえました。
玉三郎さんは、人間の心の微妙なところに目を向けて
台詞と同じように歌詞を深く読み込んでいらっしゃるのだな、
と感じられて毎回、感動します。

第九曲めは、「妻へ」

越路さんの37回忌と同じく、ピアノだけで 。
日生劇場の時よりさらに、なめらかで、まろやか。
思い出の糸を~たぐ~リ寄せながら~暮らそう~
の優しい響き。 二つの心がもし離れたら、二人とも後悔する~よ、
の「もし」が切なくて。玉三郎さんの歌声に、悲しみが満ちていて、
愛が溢れていて、涙が込み上げてきました。情感豊かで鳥肌が
立ちました。あり~がとう~妻よのところや、
ジュテー―エム~のム~の最後の盛りあがりもすごく
良くて。今回も、やっぱり涙でした。

第十曲めは、「薔薇色の人生」

ちょっとしんみりしてきたので明るい歌を、と。
玉三郎さんの「薔薇色の人生」があまりに素晴らしくて、
今度は、明るい涙が出ました。最高でした!
玉さんの歌声が華やかで心が躍り、深遠でおおらかな愛を感じました。
玉三郎さんが大きく手を広げて、天を仰いで歌われたそのしぐさが
目に焼きついています。ぜひ定番にしていただきたい曲、
毎回聞きたいです。

第十一曲めは、「パダム パダム」

最初にこの曲についてご紹介された時、
「とん・とん・とん・大丈夫?いきなさい、気をつけて !」っておっしゃった、
その優しいフレーズが耳に残っています。「パダム パダム」は、
玉三郎さんの声量がひと際、迫力があって、太い声で、
ドラマティックでした。ほかのどの歌とも違う、玉三郎さんの思い入れを
感じました。お芝居を観ているような気持ちになりました。
伴奏も素晴らしかったです!

第十二曲めは、「水に流して」

最後の曲を、と。玉三郎さんの「水に流して」は、力強くて、
私は、いっぱい勇気を与えていただいた歌。
最初に玉三郎さんのこの歌を聞いた時に、私は人生の暗闇を
彷徨っていたのですが(笑)、「人生に行き止まりなんてないんだ」、
と強く思うことができて、新しい出発をすることができました。
新しい人生が、今日から始まるのさ~
玉三郎さんのこの歌をまた聞けて胸が熱くなりました。
そして、あらためて力強く生きて行こうと思いました。

アンコールは、「夏の終わりのハーモニー」

アンコールが1曲あると思ってちゃんと練習して参りました、と。
玉三郎さんってチャーミング。ちょっと暑いんですけど、って脱いで
いらした上着をまたお召しになられて。NHK「ザ・スター」以来、
歌っていらっしゃいますが、もうすっかり玉三郎さんの唄になって
いました。声量がすごい。堂々として優しくて、ロマンティックで。
舞台美術で星が煌めいていて、真夏の夜空に、浮遊している
ような気分になりました。真夏の夜の夢。
終わって欲しくなかったなぁ。

「初めてのディナーショーにようこそおいでくださいました。
演奏家の方々、ありがとうございました。」 と、
玉三郎さんの心のこもったご挨拶で幕となりました。

思い出すだけで、泣き続けていられそうなほど感動しています。
玉三郎さん、素晴らしいディナーショーを、どうもありがとうございました。

ピアノの江草啓太さん、ベースの斉藤順さん、ヴァイオリンの渡辺剛さんの
演奏も素晴らしくて感動いたしました。どうもありがとうございました。

終わったばかりで何ですが、玉三郎さんの「秋の宴」、「冬の宴」、「春の宴」、
そしてまた季節が巡って「夏の宴」を心待ちにしています。
もう一度、全部、聞きたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

_20170731_102031_convert_20170804213828.jpg

玉三郎さんの「夏の宴」、最高♪♪♪

帝国ホテルで開催された玉三郎さんのディナーショー
「夏の宴」に行って参りました。

3階「富士の間」のエントランスには豪華なお花が。

_20170731_101945_convert_20170731150945.jpg

大広間には、約400名分(1卓10名)の円卓がギッシリ。
2009年4月にも同じお部屋で玉三郎さんのトークショーがありました。
その時は母が亡くなった翌月で、ションボリした気持ちを
玉三郎さんのお話で、アゲアゲにしていただきました。
その8年後、今度は病気でヘロヘロの心身を、
玉三郎さんのお話と魅惑の歌声で元気にしていただけるなんて♪

_20170801_085419_convert_20170801085848.jpg

テーブルに着くと、すでにディナーのセッティングが。
お皿の上には、「夏の扉」~トークとディナーそして魅惑の歌声を~
と書かれたメニューが置いてありました。ゴージャス!

_20170731_101906_convert_20170731152728.jpg

第一部は、玉三郎さんのトークショーです。
銀色の幕が上がると、真っ白いスーツをお召しの玉三郎さんが!
うわぁ~爽やか、夏っぽいなぁ。ヘッドマイクをつけていらっしゃり、
お一人で、すぐにお話を始めてくださいました。

まずは、どうして今回、ディナーショーをすることになったのか、その経緯を
14才で襲名された頃に始まった変声期から今に至るまでの玉三郎さんの
女形の声の変遷史として、その節目節目のお話をしてくださいました。

17才で国立劇場に抜擢された頃は、まだ変声期が続いていて、
どうしても女形の声が裏返ってしまったそうです。高い声がひっくり返っちゃう感じの
そのお声を実際にやってくださいました。一緒にご出演だった当時の松緑のおじさまから、
「伸ちゃん、1回裏返ったら100円だよ」と言われて、終演後にご挨拶されるたびに、
「お前、今日は、300円だよ。」と声が裏返った回数×100円を、貯金箱に入れられ
ていたそうです。松緑のおじさまの洒落っ気が素敵です。千穐楽にはその何十倍もの
プレゼントをくださったそうです。その時から、女形の声を一生懸命に研究してきました、と。

25才の時、桜姫で、5時間半出っぱなしの際には4時間経つ頃に啖呵を切る場面で
声が出なくなったそうです。「幽霊ど~の~」が出なくなった、と実際にその出なくなった声も
やってくださいました。その時は声を太くすると翌日、声が戻ることを発見されたそうです。
そして50才の頃に仁左衛門さんの襲名公演で演じた「揚巻」では、「悪態の初音~」の
「はつ~ね~」が出なくなってしまった。どうしよう、声が出ないと困るな と。
その時に、ずっとお友達だった方がボイストレーナーだったことにハタと気づいて
「そういえば、あんた、ボイトレだったね」(笑)と、発声の練習を始められたそうです。
そういう経緯から、せっかくだから歌ったらどう?ってことになって、30歳の頃に、一度、
帝国ホテルの新館で毛皮のお店の忘年会に越路さんの歌を歌われたそうです。
2011年にはコンサートで歌手デビューを果たされて、今年の3月の日生劇場の
越路さんの37回忌のリサイタルで「妻へ」を歌われて、それがきっかけで今回の
ディナーショーになりました、とおっしゃられました。
そのお話を聞いていて思ったのは、玉三郎さんの声が50才の頃に出にくくなったおかげで
今夜のディナーショーがあるんだなぁ、と。声が出ないという困難に屈することなく、
常にマイナスを大きなプラスに変換して、強い意志をもって日々の努力を続けてこられた、
玉三郎さんの生き方そのものなのだな、ということでした。玉三郎さんは、そんなことは
微塵もおっしゃいませんでしたけどね。14才の頃の、17才の頃の、25才の頃の、
そして50才の頃の玉三郎さんを思いながら、いいお話だなとしみじみいたしました。
その後で、鍛錬された歌声を聞いて、またまたびっくりし仰天してしまうわけなのですが♪

さらに京丹後でお知り合いになられた生物学研究家の中村桂子先生とのお話も
してくださいました。玉三郎さんは、これから人間はどうなるのか、と落胆していたが、
中村先生はとても前向きな方で、地球の寿命があるかぎり地球は滅びない、
たとえ人間が滅びても、地球上にはまた生命体が現れるでしょう、というお話を
聞いて、玉三郎さんはとても希望をもてたと、弾んだ声でおっしゃっていました。
そして人間は、夕焼けや海、大自然と対面することで自分自身を取り戻すのです、と。
食べるものが豊かであれば芸術的な生活や人とのつきあいも豊かになること。 
アゲハ蝶はミカンの葉っぱにしか卵を産まないが、前足にセンサーがあって、
ミカンを検知するのだそう。そのセンサーが人間の味覚を感受する舌にも同じ
ものがあるそうで大変感動した、とおっしゃられました。人間も蝶と同じ生物と
感じられるロマンのあるお話に、とても感銘を受けました。

最後に、近いところでお客様と少しの対話をしたいので質問コーナーを、と
おっしゃってくださり、5名の方が質問されました。

質問①男性
玉様をおっかけてるのが生きがい。これからどのような新作をご予定ですか。

答え①
鼓童の芸術監督は昨年9月で終った。来年は新しい計画はございません。
10月は「沓手鳥孤城落月」の初役で淀君をやります。

質問②女性
女形として現代の女性に足りてないなというところ。アドバイスを。

答え②
普遍的な質問なんですね。あまりないですね。着物がきれいに着れる女性でいて欲しい
ちょっとずつ着てみて、きれいに着られたらいいかな。

質問③女性
一生の人生の哲学はなんですか。

答え③
哲学なんてもってないの。楽しく生きていきたいって。
その楽しみが舞台だった。そろそろ作る方にまわりたいな。
哲学じゃなくて夢でした。

質問④女性
今後、こだわっていきたいお役を2つあげてください。

答え④
うーん(即答はできない感じで)
「沓手鳥孤城落月」は初役ですし、がんばります。

質問⑤女性
女性としての立ち居振る舞いでここは大事ってところは。
これまでの人生で辛かったことは。

答え⑤
必要以上に若づくりにしない 「若がる」と「若々しい」はちがう
身につけるものやしぐさで若くする必要はないんじゃないか
前の日に辛いことがあっても、舞台に上がれて音楽に乗れたことによって
動いたあと忘れられた。 こうやって乗り越えたという記憶がない
苦労と思ったことがあまりない。

そして、今回のディナーショーで、とっても感動したこと.は
玉三郎さんが「皆さまと乾杯してから、次のしたくにかからしてもらう」と
おっしゃってくださって、みんなのグラスにシャンパンが注がれるまで
舞台の上でお話ししながら、待っていてくださったのです。
玉三郎さんと乾杯できるなんて!
こんなに景気づけできることはありません(笑)。
準備ができると、乾杯の音頭をとってくださいました。

「これからも楽しい人生を。
皆さまとこうしてお会いした時に幸せだと思っていただけるように
私も一生懸命生きていきます。皆さまの御健康と幸せに乾杯!」


「カンパーイ!」玉三郎さんを見ながら大きな声で乾杯しました。
玉三郎さんは上を向いて、グラスを傾けて、シャンパンを
ククク―ッと、しっかり飲まれていらっしゃいました。
これから歌があるのに、一緒に飲んでくださったことが嬉しくて。
一生涯忘れられない、玉三郎さんの乾杯の音頭です。

_20170731_101840_convert_20170801094220.jpg

テーブルの皆さんとお話ししながら、フレンチの美食を楽しみました。
玉三郎さんと乾杯したら飲まないわけにはいかないので(言い訳)
1ヵ月ぶりでワインを紅白で少々いただきました。おいしかったなー。

そして、いよいよ玉三郎さんの魅惑の歌声タイムに♪
二日経っても、まだ余韻に浸っています。その2で書きますね。
プロフィール

桔梗

Author:桔梗
坂東玉三郎さんの 芝居に舞踊に歌唱に舞台演出に 映画監督に朗読に執筆に 歩く姿も潜る姿も後ろ姿も素ッピンも☆☆ すべてに魂を揺さぶられ〜~ 玉さんブラヴォ----ッッッっ!なエブリデイ!

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
リンク